日焼けは肌の乾燥につながる!紫外線と肌トラブルのしくみ
どうして紫外線を浴びると、肌が乾燥するのでしょうか?
それは、紫外線が皮膚のバリア機能にダメージを与えるからです。肌の表面には皮膚のバリア機能が備わっており、外的刺激から体を守っています。また、皮膚のバリア機能には肌の水分を逃さないよう守る作用があります。バリア機能が十分に作用するからこそ、私たちの肌のうるおいは守られるのです。
紫外線を過度に浴びると、皮膚のバリア機能の低下を招くため、肌の水分を保持できなくなります。その結果、肌の乾燥が引き起こされるのです。
肌が乾燥する季節といえば、空気が乾燥する秋~冬を思い浮かべる方が多いと思いますが、紫外線の影響で、季節を問わず肌は乾燥しやすい状況にあると心に留めておきましょう。
肌が乾燥してしまうと、肌荒れ、シワ、たるみ、ニキビなどといった肌トラブルに発展しやすくなるため注意が必要です。
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紫外線だけじゃない!肌が乾燥する原因
紫外線による日焼けは、肌の乾燥を引き起こしますが、日焼け以外にも肌が乾燥する原因は多くあります。
ここからは、肌の乾燥を招く要因について紹介します。普段の生活で何気なくやっている習慣が肌の乾燥を招いていることもあるので、チェックしてみてください。
大量の発汗
汗をかくと、肌がしっとりとしてうるおっているように感じられるかもしれません。しかし、実際には大量の汗をかくと、汗と一緒に肌のうるおい成分が失われてしまうため、肌が乾燥します。
また、汗をかいた後に放置すると、汗が蒸発するときに肌の水分も奪ってしまいます。そのため、汗をかいた後の肌は水分が不足して乾燥してしまうのです。
汗による肌のしっとり感は一時的なものです。汗をかいた後に適切な保湿ケアをしないと、汗をかけばかくほど肌は乾燥しやすくなると覚えておきましょう。
冷房や冷たい飲食物
体を冷やすことも、肌の乾燥につながります。特に夏場は暑いので、部屋の冷房を効かせたり、冷たい食べ物や飲み物で体を冷やしたりしがちですよね。
冷房や冷たい飲食物で体を冷やし過ぎると、血行不良になりやすくなります。血行不良により必要な栄養分や酸素が十分に行き届かないと、皮膚のターンオーバーが低下します。その結果、肌の乾燥などのトラブルにつながるのです。
夏でも湯船にゆっくり浸かるといった冷え対策を行うことで、肌の乾燥対策を行いましょう。
冷房が効いた室内で過ごす時間が長かったり、寒さで体が冷えていたりして、血行不良になっている場合は、蒸しタオルによるスペシャルケアもおすすめです。
蒸しタオルは、タオルに水を含ませて電子レンジで40秒程度温めるだけで簡単にできます。温めたタオルを広げ、ちょうど良い温度まで冷ましてから肌にのせましょう。肌にのせて温めることで、血行促進につながります。
油分なしのスキンケア
肌がベタつきやすい方の中には、化粧水や美容液だけでスキンケアを済ませる方もいるようです。
スキンケアの仕上げに使う乳液やクリームには、油分が含まれているため肌をしっとりとさせるほか、化粧水や美容液などの水分が逃げないように、肌にフタをする役割があります。そのため、スキンケアの仕上げには必ず乳液やクリームでフタをして、水分が肌から蒸発しないようにする必要があるのです。
スキンケアを油分なしで済ませる方は、いくら化粧水や美容液を使って肌にうるおいを与えても、時間の経過とともにうるおいは失われてしまい、肌が乾燥します。
肌の乾燥を予防するためには、乳液やクリームなどで肌に油分を与えることが欠かせません。
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【乾燥対策】ポイントをおさえて「うるおい肌」をキープ!
季節を問わず肌は乾燥します。肌の乾燥を防ぐためには、肌の乾燥につながる要因をできるだけ避け、肌のうるおいを守ることが大事です。
ここからは、うるおい肌をキープするためにできる乾燥対策を紹介します。
紫外線を避ける
日焼けは肌の乾燥につながるので、紫外線そのものをできるだけ浴びないようにしましょう。
特に、太陽が高くなる正午前後は最も紫外線が強いので、この時間帯の外出は避けるのがおすすめです。買い物やお出かけなどの用事は、なるべく朝の早めの時間や夕方の涼しい時間帯に済ませるようにすると、紫外線の影響を減らせます。
外出するときは、日差しから肌を守る服装を意識しましょう。
・ 濃い色の服
・ 長袖や長ズボンなど体を覆う服
・ 帽子
・ 日傘をさす
・ UVカット機能のあるサングラス
これらを利用して、なるべく肌に直接紫外線が当たらないようにするのがおすすめです。
日差しが強くない日でも、紫外線は地上へ降り注いでいます。そのため、「今日は曇っているから大丈夫」、「ちょっとそこまでの買い物だから」と油断して、ノースリーブなどの無防備な状態で外出し、日焼けしてしまったという方もいるのではないでしょうか。天候にかかわりなく、紫外線対策をしっかりとして外出するようにしましょう。
また、建物や地表面から反射した紫外線もあるので、「日陰だから大丈夫」といった油断も禁物です。日陰を歩くことで浴びる紫外線量を減らせるとはいえ、ゼロにすることはできないと覚えておきましょう。
日焼け止めを塗る
紫外線による肌へのダメージを抑えるために、日焼け止めを塗りましょう。季節や天候を問わず紫外線は降り注いでいるため、一年を通して日焼け止めを塗ることが大事です。
日焼け止めは、SPF値とPA値を見て、使用シーンに合ったものを選びましょう。
・日常生活で使用する場合は、SPF10~20、PA++程度
・アウトドアや屋外でのレジャーは、SPF20~40、PA++~+++程度
・マリンスポーツや炎天下でのレジャーは、SPF30~50+・PA++++
また、肌が敏感な方はノンケミカル処方を選ぶなどして、自分の肌に合った日焼け止めを選ぶことも大切です。
日焼け止めは汗をかいたり、衣服でこすれたりして気付かないうちに落ちるため、こまめに塗り直すことも大事です。2~3時間ごとを目安に塗り直しましょう。
乾燥を防ぐスキンケアをする
特に夏場は汗をかくことが多く、皮脂の分泌が盛んになるためベタつきやすくなりますが、洗顔のし過ぎは良くありません。
ベタつきが気になっても、洗顔は1日に2回までに留めましょう。
洗顔後は保湿ケアをしっかりと行って、肌の乾燥を防ぎます。清潔なタオルで肌の水分を拭き取ったら、化粧水を肌に浸透させて水分をチャージしましょう。
肌に水分を浸透させた後は、乳液やクリームなどを使って水分が逃げないようにしましょう。
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まとめ
日焼けをすると、皮膚のバリア機能にダメージを与えるため肌が乾燥しやすくなります。空気が乾燥する秋から冬の時期だけでなく、暑い夏の時期も紫外線の影響などで肌は乾燥しやすいので、しっかりと乾燥対策をしたいものです。
日常生活の中で極力紫外線を浴びないようにするとともに、日焼け止めを使って肌を紫外線から守りましょう。また、正しいスキンケアを行うことで、乾燥知らずの肌を目指しましょう。