家の中でも日焼け止めを使ったほうがよい理由

紫外線は季節や天候に関係なく、窓ガラスを通して室内にも入り込んできます。例えば、直射日光を100%とすると、室内の日が当たらない場所でも反射や散乱によって約10%の紫外線が届くとされています。
また、家にいる場合でも、庭木に水やりをする、ベランダに洗濯物を干すなど、うっかり紫外線を浴びている場面は多いものです。
少しだけだからと油断せず、紫外線の影響が肌に蓄積されることを意識して、日焼け止めを取り入れる習慣をつけましょう。
出典:環境省「紫外線環境保健マニュアル2020」
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紫外線がもたらす影響
地上に届く紫外線には「UV-A(紫外線A波)」と「UV-B(紫外線B波)」の2種類があります。それぞれが肌に与える影響は異なるため、どちらも注意が必要です。
それぞれの特徴を詳しくみていきましょう。
UV-A|シワやたるみ、シミ
UV-Aは1年を通して日の出から日の入りまで降り注ぎ、肌にじわじわと影響を与える紫外線です。日焼けのような目立つ症状は出にくいため、気づかないうちに肌へのダメージが進行してしまいます。
このUV-Aは波長が長く、雲や窓ガラスも通り抜けるのが特徴です。つまり、屋内や曇りの日でも油断できず、肌の奥にある真皮まで到達し、徐々に肌に影響を与えます。
継続して浴びると、コラーゲンやエラスチンといった肌の弾力を保つ成分を破壊し、シワやたるみ、さらにはシミといった肌老化を引き起こす原因になるのです。
UV-B|日焼け
UV-Bは季節によって量に大きな差が出るのが特徴です。特に日本では、夏にもっとも多くなり、冬には約5分の1程度にまで減少します。
UV-Bは波長が短く、主に肌表面の表皮にダメージを与える紫外線です。日焼け後に肌が赤くなったり、ヒリヒリと痛んだりするのは、UV-Bによるものです。数日後に肌が褐色に変わる「サンタン」もこの影響によります。
地表への到達量は少ないものの、UV-Bはエネルギーが強く、細胞を傷付けたり炎症を引き起こします。 UV-B がガラスを透過することはほとんどありませんが、近所のコンビニに行くなど少しでも外に出る場面があるなら、決して油断はできません。
日焼けの赤みについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
「日焼けで肌が赤くなってしまった…やるべき対処法は?」
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室内で使用する日焼け止めの選び方

窓を通じて入り込む紫外線や、ちょっとした外出などを考えると、室内でも日焼け止めを塗ることが大切です。
ここでは、室内での使用に適した日焼け止めの選び方を紹介します。
SPF・PA値で選ぶ
日焼け止めを選ぶときにまず注目したいのが
「SPF」と
「PA」の表示です。
SPFはUV-Bを防ぐ力を示し、数値が高いほど効果が長持ちします。PAはUV-Aを防ぐ目安で、「+」の数が多いほど効果が高いとされています。
室内での使用には、紫外線防御力が強すぎるものよりも、SPF10~20、PA+~++程度の日焼け止めがよいでしょう。必要以上に強いものを使うと、落としにくいなど肌への負担が増えることもあります。
SPF・PA値について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
「日焼け止めの選び方丸わかり!SPFとPAの意味も解説」
配合成分で選ぶ
日焼け止めは配合成分によって、乾燥することがあります。
室内で長時間付けていても快適に過ごせるよう、保湿成分が配合されたタイプを選び、肌の乾燥を防ぐことが大切です。
日焼け止めには「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」を使用した製品があります。
・紫外線吸収剤(ケミカル):紫外線を肌表面で吸収して熱に変えることで紫外線の影響を防ぐタイプ
・紫外線散乱剤(ノンケミカル):肌の表面で紫外線を跳ね返すタイプで、刺激が少ないのが特徴
敏感肌の方が日焼け止めを選ぶ場合は、紫外線散乱剤を使用しているものをおすすめします。紫外線散乱剤を使った日焼け止めは、「紫外線吸収剤不使用」「紫外線吸収剤フリー」「ノンケミカル」などと表記されています。
機能で選ぶ
室内での使用には、ウォータープルーフのように落ちにくいタイプよりも、
お湯や石けんで簡単に落とせる日焼け止めが、肌への負担が少なくおすすめです。
肌が敏感な方は、皮膚刺激性テスト済みの製品を選びましょう。「ヒトパッチテスト」や「スティンギングテスト」「アレルギーテスト」などがされた日焼け止めを選ぶとよいでしょう。


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室内で日焼け止めを使う際のポイント・注意点

室内で過ごす時間が長い日でも、日焼け止めを正しく使うことで紫外線ダメージを効果的に防ぐことができます。
室内で日焼け止めを使う際に、押さえておきたいポイントと注意点を紹介します。
日焼け止めを正しく塗る
日焼け止めは、定められた使用量をムラなく塗るのが基本です。少なすぎると、記載されている紫外線防止効果が発揮されません。
また、塗りムラがあると塗りが足りない部分に、シミやたるみ、シワができる原因となります。
顔に塗るときは、両頬・額・鼻・あごの5点に置いてから、内側から外側へとていねいにのばすのがポイントです。
日焼け止めの正しい塗り方について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
「白い肌をキープしよう!日焼け止めの正しい塗り方とNGな塗り方」
塗り残しを防ぐ
顔や手には日焼け止めを塗っても、
首の後ろ・耳・デコルテ・背中といった場所は意外と忘れがちです。これらの部分も紫外線を受けるため、しっかりと対策をすることが大切です。
特に、首やデコルテは年齢が出やすい場所ともいわれています。襟元の広い服や髪を結んだときなどに露出することもあるため、塗り残しを防ぐ意識をもちましょう。
日焼け止めはこまめに塗り直す
日焼け止めは、
時間の経過とともに汗や皮脂、衣類との摩擦などで落ちてしまいます。それは屋外にいても室内にいても同じです。
そのため、室内にいても日焼け止めはこまめに塗り直すことを推奨します。
日焼け止めの塗り直しについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
「日焼け止め、ちゃんと塗り直してる?塗り直しのポイント」
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日焼け止め以外でしておきたい室内の紫外線対策
日焼け止めを塗ることは基本ですが、それだけで十分に紫外線を防げるとは限りません。より効果的な紫外線対策のために、室内でもできる工夫を取り入れてみましょう。
紫外線をカットできるカーテンを付ける
UV-Aは窓ガラスをすり抜けて室内に入り込むため、紫外線カット機能付きのカーテンを活用するのが効果的です。
選べるタイプは下記の通りです。
紫外線カット機能付きカーテンの種類 |
特徴 |
UVカットレースカーテン |
光を取り込みながら紫外線だけを遮るため、部屋の明るさを損なわずに対策可能 |
UVカットカーテン |
紫外線をカットできるカーテン。UVカットレースカーテンと組み合わせると効果抜群 |
遮光カーテン |
紫外線とともに光も遮断したいときに最適 |
カーテンを使った紫外線対策なら取り付けも簡単で、インテリアに合わせて選べる楽しさもあります。製品によってUVカット率が異なるので、選ぶ際はUVカット率もチェックしましょう。
紫外線をカットできる窓ガラスを設置する
もし可能であれば、
UVカット機能付きの窓ガラス(UVカットガラス)を取り入れることで、より本格的な紫外線対策が可能になります。光はしっかり取り込みつつ、紫外線だけをカットするため、室内の明るさをキープできます。「カーテンを開けっぱなしにしたいけど、紫外線が心配…」という方にもおすすめです。
設置が難しい場合は、
既存のガラスにUVカットフィルムを貼る方法や、UVカットスプレーを活用する方法も検討してみましょう。
生活習慣を見直す
室内での紫外線対策は、日焼け止めやカーテンなどの外側からのケアに加えて、体の内側からのアプローチもとても大切です。
また、紫外線を浴びると体内で酸素の一部が活性化し、活性酸素が発生するといわれています
。
活性酸素は、肌の細胞や血管、内臓などにダメージを与え、老化やさまざまな不調を引き起こす原因になります。
活性酸素を抑えるには、下記のような生活習慣を意識しましょう。
・十分な睡眠をとる
・抗酸化作用のある食品(ビタミンC・ビタミンE)を積極的に摂取する
・適度な運動を取り入れる
こうした生活習慣を意識することで、紫外線のダメージに負けない、健やかな肌を目指せます。
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まとめ
「家の中だから紫外線対策は不要」と思っていた方も多いかもしれませんが、窓を通して降り注ぐUV-Aをはじめ、室内でも紫外線はしっかり届いています。日々の生活の中で気づかないうちに肌にダメージが蓄積されていることもあるため、日焼け止めは屋内でも活用することが大切です。
SPFやPAの値、成分、使いやすさを考慮して選び、正しく塗る・塗り直すことを習慣にしましょう。
また、UVカットカーテンや窓フィルムの活用、生活習慣の見直しもあわせて行うことで、より効果的に紫外線から肌を守ることができます。
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