敏感肌ってどんな状態?

最初に知っておくべき前提として、皮膚科学的には「敏感肌」の明確な定義がないといわれています。一般的に、敏感肌とは「皮膚のバリア機能が健康な肌と比較して低下している状態」を指します。
皮膚のバリア機能が低下していると、さまざまな肌トラブルを引き起こしやすくなってしまいます。例えば、「洗顔後や化粧品を塗った後に、肌がヒリヒリと焼けるように感じる」「肌がつっぱる」などといった状態も、敏感肌が理由かもしれません。
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敏感肌になってしまう主な原因

では、敏感肌になってしまう原因とはいったい何なのでしょう。
その原因は大きく「外的要因」と「内的要因」の2つに分けられます。
外的要因
まず、外的要因として肌に大きく影響を及ぼすのが空気の乾燥です。空気が乾燥するのは冬だけでなく、夏場のエアコンでも室内の空気は乾燥しています。空気が乾燥することで、必然的に肌のうるおいは奪われてしまうでしょう。
そして、
肌の乾燥を引き金に皮膚のバリア機能が低下してしまい、結果として敏感肌になってしまうと考えられています。
また、不適切なスキンケアも外的要因のひとつといわれています。肌の汚れをしっかりと落としたいあまり、
クレンジングや洗顔の際に肌をゴシゴシ強くこすってしまうことや、メイクをしたまま就寝してしまうこと、保湿ケアを怠ってしまうことなどは肌にとってNGな行為です。
内的要因
敏感肌の内的要因として大きく影響しているのが、
生活習慣の乱れです。仕事や家庭のストレスがたまる、
忙しさで睡眠時間が短くなる、ついつい食事が偏るなど、生活習慣の乱れは肌へのダメージにつながるといわれています。
また、
加齢や体質変化も肌の変調を引き起こす原因になります。肌の状態は表皮・真皮が薄くなったり、肌の弾力が低下したりするなど、年齢を重ねるごとに変わっていき、若いころより外部刺激に弱くなると考えられています。
そのため、ちょっとした刺激でも肌はダメージを受け、敏感になってしまうのです。
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敏感肌で起こる肌トラブルについて

ここまでは、「敏感肌とはどのような状態なのか」、「敏感肌になってしまう原因」について説明してきました。ここからは、敏感肌によって引き起こされる肌トラブルについて、具体的に解説します。
肌の乾燥
敏感肌の一番の特徴として、皮膚のバリア機能の低下により肌が乾燥状態にあるということがあります。皮膚の角層細胞間にうるおいを蓄積する「セラミド」などの角層細胞間脂質という物質が不足してしまうと、皮膚の水分量が減少してしまい、肌が乾燥してしまいます。
このような状態の肌は、
ちょっとした刺激にも影響されやすくなり、肌がヒリヒリしたりかゆみを感じたりしてしまいます。
また、敏感肌は顔だけだと思われがちですが、皮膚は全身を覆っているので腕や脚など全身が敏感肌になる可能性も十分あります。「空気の乾燥が気になる」といった状況で、
「首回りがかゆい」「ひじの内側が赤くなっている」などといった症状がある場合は、体の皮膚が敏感肌になっている可能性が高いといえるでしょう。
さらに、頭皮が敏感肌になってしまうと、これまで使っていたヘアケアアイテムが頭皮にしみたり、乾燥によりフケが発生したりすることもあります。
肌の赤み
敏感肌は肌の赤みの原因にもなります。皮膚が赤くなるのは免疫反応のひとつであり、生体を守るための炎症反応によるものといわれています。敏感肌の場合、肌は少しの刺激にも過敏になり、その刺激によって炎症を引き起こしてしまうのです。
ニキビ
敏感肌による皮膚のバリア機能の低下と肌の乾燥は、
過剰な皮脂分泌の原因となり、ニキビをできやすくしてしまうと考えられています。
「ニキビを目立たなくするためにメイクをしたけれど、化粧ノリが悪くてうまくカバーしきれず、なんだか不健康な印象を与えてしまう」という悪循環に陥ってしまうケースもあります。
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敏感肌への対処法

では、敏感肌にはどのような対処をすれば良いのでしょうか?ここでは、敏感肌への対処法について紹介していきます。
肌に負担をかけないようにクレンジングをする
敏感肌の方にとってクレンジングは肌に負担がかかりやすいため、クレンジング剤は刺激が少ないものを選びましょう。さまざまなタイプがありますが、
肌への負担が少ない「クリームタイプ」や「ミルクタイプ」、「ジェルタイプ」がおすすめです。ただし、「ミルクタイプ」や「ジェルタイプ」はアルコール配合の物もあり、アルコールが刺激になりやすい方は注意が必要です。
これら3つのクレンジング剤のおすすめポイントは以下のとおりです。
タイプ |
特徴 |
クリームタイプ |
油分を多く含み、適度な洗浄力がありながら、しっとり感が保てるのが特徴。洗い流すタイプと拭き取るタイプがある。 |
ミルクタイプ
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クリームタイプと比較すると、水分量が多く、洗浄力は若干弱めであるものの、その分、肌への負担が少ない。 |
ジェルタイプ
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ほかのタイプのクレンジングにはない、独特の弾力性があり、顔全体になじませると肌と手の間でクッションのような役割を担い、肌への摩擦を軽減する。
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クレンジングの際にゴシゴシと強くこすると肌に刺激となるため、クレンジング剤は肌にやさしくなじませましょう。こすり落とすのではなく、メイクをクレンジング剤になじませて、浮かせて落とすイメージです。
メイクがクレンジング剤とよくなじみ、汚れが浮いてきたら、洗い流します。熱いお湯だと肌に必要な皮脂まで洗い流してしまう恐れがあるため、
ぬるま湯を使いましょう。
保湿をしっかりする
敏感肌の多くは肌が乾燥している状態にあることから、常に保湿を意識することが大事です。化粧水で肌に水分を与え、その上から乳液やクリームなどの油分を含むアイテムを重ねて水分の蒸発を防ぎましょう。
化粧水や乳液は、低下しているバリア機能を補う効果が期待できる保湿成分配合のものを選ぶと効果的です。
紫外線対策をする
敏感肌対策として意外と見落としがちなのが、「肌を紫外線から守ること」です。紫外線は肌にダメージを与える大きな原因のひとつで、日焼けやそれに伴うシミ・そばかすの原因となるだけでなく、紫外線による刺激は敏感肌の大敵である肌の乾燥も引き起こします。
外出の際は、日やけ止めや日傘などで紫外線から肌を守ることも忘れないでください。
生活習慣を改善する
生活習慣の改善も肌のためには大切です。そこで、まずは食生活を見直してみましょう。
栄養バランスが崩れてしまうと肌にも影響が出やすくなるため、3食しっかり、バランスの良い食事を心がけましょう。
さらに、食事と同様に重要なのが睡眠で、睡眠不足も肌の調子を悪くする原因のひとつです。
しっかり睡眠時間を取ることは、肌の調子を整えることにつながります。とはいえ、どうしても睡眠時間が十分に取れないという場合は、睡眠の質を向上させるのも有効な改善方法です。寝具を変えたり、寝室の環境を見直したりすると良いでしょう。
カフェイン・アルコールは控える
また、過度なアルコールやカフェイン摂取も肌には良くありません。
過度なお酒やコーヒーは極力控えるようにしましょう。同じく、タバコも肌の状態を悪くします。タバコは美肌サポートに欠かせないビタミンCを破壊してしまうので、喫煙者の方はできる限り禁煙することが望ましいです。
ストレスを溜め込まない
過剰なストレスも敏感肌の原因といわれています。
できるだけストレスを溜め込まないようにして、心身ともに健康的な状態を維持することも、敏感肌の改善へとつながります。
女性の場合、月経によるホルモンバランスの乱れも、敏感肌になってしまう原因のひとつです。そんなときは、特に保湿ケアをしっかりと行うようにして、できるだけ肌に刺激を与えないように注意することが重要だと覚えておきましょう。
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敏感肌の方が気をつけておきたい時期

肌のコンディションは季節などにも左右されます。以下の時期は特に肌のコンディションが下向きになりやすいので、敏感肌の方は注意しましょう。
季節の変わり目
季節の変わり目に、肌の調子が悪いと感じたことはありませんか?
寒暖差が大きくなる季節の変わり目は、
皮膚のバリア機能が低下しやすい時期です。皮膚のバリア機能には、外部の刺激や乾燥から肌を守る役割があるため、バリア機能が低下するとさまざまな肌トラブルが生じやすくなります。
特に季節の変わり目に起きやすいのが、肌の乾燥、かゆみなどのトラブルです。肌のうるおいが失われ、化粧ノリが悪くなることもあります。
この時期は
いつも以上に保湿ケアをしっかりと行って、皮膚のバリア機能の低下を防ぎましょう。
生理前
生理前も、肌荒れなどのトラブルが起きやすいタイミングです。生理前になると、肌がベタついてニキビができやすくなる、毛穴つまりが気になると感じている方もいるでしょう。
生理前はホルモンバランスが変化し、プロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌量が増え、
皮脂の分泌が盛んになります。その結果、ニキビや吹き出物ができやすくなるのです。また、人によってはほてりを感じる場合もあります。
生理前のスキンケアのポイントは、洗顔で皮脂汚れをきちんと落とすことです。ただし、洗浄力の高い洗顔料を使ったり、1日に何度も洗ったりすると、肌の乾燥につながります。
洗顔は1日2回までとし、肌にやさしい洗顔料を使いましょう。その後、しっかりと保湿ケアを行います。
肌が敏感になる時期でもあるので、
普段よりもやさしくスキンケアをすることが大事です。
花粉の時期
花粉の時期には、肌が花粉の影響を受けて
「花粉皮膚炎」と呼ばれる肌トラブルが起きることがあります。特に皮膚のバリア機能が低下した敏感肌の方になりやすい皮膚炎で、かゆみや赤みなどの症状が見られるのが特徴です。
花粉によるダメージを防ぐには、
花粉を肌に直接触れさせないようにすることが欠かせません。
外出時には、なるべく花粉が肌に触れないように服装を工夫しましょう。マスクやメガネを使用したり、帽子をかぶったりして、花粉から肌を守りましょう。
とはいえ、完全に花粉から肌を守るのは難しいため、帰宅したらすぐに洗顔をして肌についた花粉を洗い流しましょう。加えて、皮膚のバリア機能を低下させないように保湿ケアをしっかりと行うことも大切です。
少し手間はかかりますが、花粉対策を心がければ、肌トラブルが起きるのを防いだり、肌の不調を最小限に抑えたりすることができるでしょう。
まとめ
今回は、敏感肌の概要、原因と対処法について紹介しました。
「肌の調子が今までと違ってヒリヒリする」「赤みが気になる」といった自覚症状があるなら、乾燥やストレスが原因で敏感肌になっている可能性があります。ここで紹介した内容を参考に、生活習慣やスキンケアを見直して、健康的な肌状態をキープしましょう。
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敏感肌スキンケアシリーズ【ユースキン シソラ】
バリア機能が低下しがちな敏感肌におすすめなのが、ユースキン シソラです。昔からさまざまな機能があることが知られている“しそ”のうるおす力に着目して開発したのがシソラ。肌をうるおし、肌荒れを防ぐ低刺激性スキンケアシリーズなので、ピリピリ刺激を受けやすい敏感肌にもお使いいただけます。
シソラシリーズは「洗う」「うるおす」「守る」の3タイプ。「洗う」タイプには、肌のうるおいをまもってやさしく洗い上げるボディシャンプーと洗顔にぴったりのソープの2種、「うるおす」タイプには、顔やからだの保湿におすすめのクリームとローションの2種があり、チューブ・ポンプ・ボトルタイプから選べます。そして「守る」タイプには、毎日の紫外線から肌を守るUVミルクがあります。すべての製品が、無香料・無着色・低刺激処方です。
詳しくは、ユースキン シソラ ブランドサイトで。

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