正しいスキンケアのために知っておきたい敏感肌の知識
肌がデリケートなときは、毎日のお手入れにも注意が必要です。肌荒れを悪化させないためにも、敏感肌の定義や特徴、敏感肌になる原因をよく理解しておきましょう。
敏感肌の状態
一般的に「敏感肌」とは、
体質や気温、環境の変化などによって皮膚のバリア機能が低下し、刺激を受けやすい状態の肌のことをいいます。敏感肌に医学的な定義はなく、「トラブルが起きやすい肌」の総称と考えましょう。
健康な肌は、皮膚のバリア機能によってうるおいが保たれ、外部刺激から守られています。
しかし、なんらかの原因で皮膚のバリア機能が低下すると、肌は摩擦やアレルゲン、刺激性物質といった外部刺激に対抗できなくなります。その結果、ささいな刺激にも肌が敏感に反応して、
赤み、かぶれ、ニキビなどを引き起こします。
保湿が十分にできていないと肌の水分と油分のバランスが乱れ、肌はより乾燥しやすくなります。そのため、敏感肌の方は特にスキンケアに気を配りましょう。
敏感肌の原因
肌質はさまざまな原因によって変化します。ここからは、敏感肌の原因となる代表的なものをみていきましょう。
季節の変化
秋から冬にかけて気温が低下すると、
空気が乾燥します。皮脂の分泌量や皮膚のバリア機能が低下し、刺激に対して肌が過敏に反応しやすくなります。また、冬は体が冷えて新陳代謝が落ち、皮膚のターンオーバーが乱れやすいです。
温度や湿度の変化のほか、
春先の花粉やほこり、黄砂、PM2.5などの季節性のアレルゲンも肌質に影響を与えます。いわゆる「季節性敏感肌」と呼ばれるもので、肌に付着したアレルゲンが肌荒れを引き起こし、敏感肌になることがあります。
紫外線
太陽光に含まれる紫外線も、敏感肌を引き起こす外部刺激のひとつです。肌質だけでなく、紫外線は
シミやしわ、くすみなどの原因にもなるといわれています。
紫外線による日焼けは、軽い火傷をした状態と同じです。皮膚の角層が紫外線によって炎症を起こすと皮膚のバリア機能が低下し、肌が乾燥しやすくなります。そのため、日頃から
UV対策が必須です。
生活習慣やストレス
不規則な生活習慣は皮膚のターンオーバーを乱し、敏感肌を引き起こす原因となるので注意しましょう。例えば、
暴飲暴食、睡眠不足、間違ったスキンケアなどが原因となります。
精神的なストレスや更年期によるホルモンバランスの乱れも、皮膚のバリア機能の低下につながります。とはいえ、生活習慣やストレスによる皮膚のバリア機能の低下は、普段の過ごし方を見直すことで改善する可能性があります。
目次へ
敏感肌の正しいスキンケア方法
健やかな肌を手に入れるために大切なのは、スキンケアです。とはいえ、敏感肌にとって間違ったお手入れは逆効果になることもあります。ここからは、正しいスキンケアの方法をみていきましょう。
クレンジングの方法
まず、
メイクをした日は、必ずクレンジングが必要です。メイクはしっかり落とさないと肌を刺激する原因になります。
クレンジングはゴシゴシとこすらず、やさしく落とすのがポイントです。摩擦は肌への刺激になるので注意しましょう。
クレンジング剤にはオイル、ジェル、ミルクなど様々な種類がありますが、肌に負担をかけにくいものを選びましょう。拭き取りタイプはこすることで刺激となることもあるので注意が必要です。アイメイクなどのポイントメイクは、専用のリムーバーを使うと強くこすらずに落とせます。
洗顔の方法
正しい洗顔の方法は、次のとおりです。顔に付着した汚れや洗い残したクレンジング剤は肌を刺激するため、しっかり洗い流しましょう。
洗顔料をしっかり泡立てて、泡で包み込むようにして肌に負担をかけないように洗うのがポイントです。
【洗顔の手順】
1.手をきれいに洗ってから、顔をぬるま湯で洗う
2.適量の洗顔料を濡らした手に取り、空気を含ませるようによく泡立てる
3.泡を転がして円を描くように、額、こめかみ、眉、鼻、目のまわり、頬、口のまわり、あご、首すじの順番でていねいに洗う
4.ぬるま湯を使い、泡が残らないようにしっかり洗い流す
5.濡れた顔をタオルで押さえ、こすらないように水分を拭き取る
保湿ケアの方法
洗顔後の肌はそのままにすると乾燥してしまうため、すぐに保湿ケアをする必要があります。洗顔で皮脂が落ちたタイミングで保湿をすると角層まで浸透しやすいため、化粧水、乳液、クリームを使って肌に水分と油分を補給しましょう。
ベタつきを気にして化粧水だけで済ませるのはNGです。化粧水はあくまでも水分を補給することが目的で、そのままだとすぐにうるおいが逃げてしまいます。
化粧水の後は乳液やクリームでカバーして、しっかりうるおいを肌に閉じ込めましょう。
肌が敏感なときは、手のひらを使ってやさしく保湿ケアをするのがポイントです。パッティングをすると肌を刺激して、乾燥や肌荒れを引き起こす原因になることがあります。コットンも繊維によっては肌を刺激してかゆみなどを引き起こすため、手を使うのが良いでしょう。
乾燥しやすい部位を重点的に、手で押さえるようにしてなじませましょう。
紫外線対策の方法
敏感肌の方だけにかかわらず、
紫外線対策は一年をとおして必要です。日焼けするほどではなくても、紫外線は肌を乾燥させて皮膚のバリア機能の低下を招くため、朝のスキンケア時や出かける前に、しっかり日焼け止めを塗りましょう。
日焼け止めには、
「PA」や「SPF」といった紫外線の防御効果を示す指標が表示されています。+の数が多く数値が高いものほど肌を紫外線から守る効果が高いですが、落としにくいなど肌への負担もかかりやすい場合もあるので、生活シーンや出かける場所にあわせて日焼け止めを使い分けると良いでしょう。また、紫外線防止剤である紫外線吸収剤は、紫外線を吸収して、熱や赤外線などのエネルギーに変化させて放出することで、紫外線が皮膚に届かないようにすることから、敏感な方や体質によっては肌に負担をかけてしまうことがあります。
目次へ
敏感肌に優しいスキンケア製品の選び方とは?
肌が敏感な状態になると、今まで問題がなかったスキンケア製品を使っただけでも、肌がヒリヒリしたり赤くなったりすることがあります。スキンケア製品によっては肌を刺激する原因になることもあるため、次のポイントを意識して選びましょう。
低刺激性のもの
敏感肌のスキンケア製品は、なるべく肌にやさしいものを選ぶ必要があります。
敏感肌の方には、アルコール(エタノール)や角質除去成分が含まれていない、低刺激性のものがおすすめです。
なかには、肌の炎症をケアする
抗炎症作用のある成分を配合したスキンケア製品もあります。肌の悩みに合わせて選びましょう。
とはいえ、「低刺激」と表記されていても、すべての方の肌に合うとは限りません。肌の状態は、一人ひとり異なります。
特に、皮膚が薄い顔はデリケートな部位なので、低刺激性のスキンケア製品でもいきなり使い始めるのにはリスクがあります。使用前に少量を腕の内側の肌に塗って、状態をチェックしましょう。
刺激や赤み、かゆみが出ないか確認してから使い始めると安心です。
保湿成分が含まれるもの
敏感肌は乾燥しやすいため、
肌のうるおいを保つことが重要です。保湿成分が含まれているスキンケア製品を選んで、肌を整えましょう。皮膚のバリア機能をサポートする保湿成分には、次のものが挙げられます。
・ヒアルロン酸
・アミノ酸
・コラーゲン
・スクワラン 等
しっかり保湿したいときは、少しこってりとしたテクスチャーの製品の方が適しています。
季節の変化や使用部位に合わせて、乳液とクリームを使い分けても良いでしょう。
商品テスト済みのもの
商品テストを実施し、敏感肌向けに開発されたスキンケア製品を選ぶことも大切です。一定の基準をクリアしているものはパッケージに「〇〇テスト済み」と表示されるため、参考にしましょう。
敏感肌のときに確認しておきたいのは、次の3つの商品テストです。
・パッチテスト(ヒトパッチテスト)
製品の安全性を確保するために、製品を皮膚に塗った際の反応を観察し、皮膚に対する刺激の強さを調べる試験です。皮膚科専門医の立ち合いのもと確認を行います。低刺激をうたうスキンケア製品の多くが、開発段階でパッチテストを実施しています。
・アレルギーテスト
アレルギーテストは、スキンケア製品を使ってアレルギー反応がでないかを確認する商品テストです。パッチテストを週3回×3週間行い、2週間休止した後、再度皮膚に塗布し、皮ふアレルギー反応が出ないことを確認する試験です。皮膚科専門医の立ち合いのもと確認を行います。
・スティンギングテスト
かゆみやヒリヒリ感を評価する感受性試験です。製品を皮膚に塗った際、一時的に生じるひりひり感・かゆみの有無を評価する試験です。
やさしい使い心地のもの
スキンケア製品のテクスチャーや使用感はさまざまです。肌が敏感になっているときは、やさしい使い心地のものを選びましょう。
肌が敏感になっているときは皮膚のバリア機能が低下し、スキンケアをする際のささいな刺激にも肌が過敏に反応してしまいます。なるべく
肌をこすらず、滑らかでのびの良いスキンケア製品を選ぶことが大切です。
一方で、日焼け止めや化粧品は使用感だけでなく、落とすときのことも考えて選ぶ必要があります。石けんなどで簡単に落とせるものを選んで、肌への負担を減らしましょう。
目次へ
敏感肌の方が避けた方が良い成分
敏感肌になったときは、皮膚を刺激する要因になるもの、自分の肌に合わない成分はなるべく避ける必要があります。スキンケア製品を選ぶ際は、パッケージの成分表示を確認する習慣をつけましょう。
敏感肌の方が注意したいのは、次の成分です。
・オーガニック
オーガニックは、自然由来の成分を示す言葉です。肌にやさしいイメージがあるものの、アレルギー成分を含む植物エキスや商品テストが行われていないスキンケア製品もあるので注意しましょう。「オーガニックだから安全」と考えるのではなく、成分をきちんと確認する必要があります。
・パラベン
パラベンは、スキンケア製品の保存性を高めるための防腐剤です。多くのスキンケア製品に含まれる成分でも、人によっては刺激感やアレルギー反応が出ます。肌がデリケートなときはパラベンの配合量を必要最低限に抑えて、低刺激に作られているスキンケア製品がおすすめです。
・アルコール
アルコールは角層への浸透感を高めて、肌をさっぱりさせる働きが期待できる成分です。アルコールに対するアレルギーがなくても、刺激に弱い肌が敏感になっているときは避けたほうが良いと言われています。
・香料
香料は、スキンケア製品の香り付けに使われている成分の総称です。複数の成分が混合されていて、具体的な成分がパッケージで示されていないスキンケア製品もあります。香料は肌への刺激になる可能性があるため、避けたほうが無難です。
まとめ
肌の状態は常に変化するため、季節の変化や生活習慣が変わっただけでも敏感肌に傾いてしまうことがあります。日頃から正しいスキンケアを心がけて、できるだけ肌への負担を減らしましょう。
肌がデリケートなときは、敏感肌に適したスキンケア製品を使うことをおすすめします。また、生活リズムも見直して、健やかな肌を目指しましょう。
目次へ
敏感肌スキンケアシリーズ【ユースキン シソラ】
バリア機能が低下しがちな敏感肌におすすめなのが、ユースキン シソラです。昔からさまざまな機能があることが知られている“しそ”のうるおす力に着目して開発したのがシソラ。肌をうるおし、肌荒れを防ぐ低刺激性スキンケアシリーズなので、ピリピリ刺激を受けやすい敏感肌にもお使いいただけます。
シソラシリーズは「洗う」「うるおす」「守る」の3タイプ。「洗う」タイプには、肌のうるおいをまもってやさしく洗い上げるボディシャンプーと洗顔にぴったりのソープの2種、「うるおす」タイプには、顔やからだの保湿におすすめのクリームとローションの2種があり、チューブ・ポンプ・ボトルタイプから選べます。そして「守る」タイプには、毎日の紫外線から肌を守るUVミルクがあります。すべての製品が、無香料・無着色・低刺激処方です。
目次へ