肌あれが治らない原因は?
まずは肌あれがどうして治らないのか、その原因についてチェックしていきましょう。
不規則な生活
仕事や家事が忙しく生活のリズムが乱れがちだったり、暴飲暴食や偏った食生活が続いていたりすることは、肌あれの原因となりますし、肌あれが治らない原因にもなります。
また、ついつい夜更かしをしてしまう方も注意が必要です。睡眠不足も肌の健康によくありません。
腸内環境の悪化
実は腸内環境が悪くなると、肌にも悪影響があるといわれています。腸内環境が悪化すると便秘になりやすく、便秘による肌あれが起きやすくなります。
また、腸内環境の悪化は、冷えにもつながるといわれています。
ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスの乱れも、肌あれと肌あれが治りにくくなる原因のひとつです。特に女性の場合、生理周期によって肌あれが起こりやすくなると感じたことがあるのではないでしょうか。生理前は黄体ホルモンの分泌が多くなり、皮脂の分泌量が増えたり、毛穴がつまりやすくなったり、ニキビができやすくなったりするなど、肌あれを引き起こしやすくなるといわれています。
間違ったスキンケア
間違ったスキンケアによって、皮膚の表面の角層が傷つくことで、肌あれが引き起こされることもあります。メイクを落とすときや洗顔のとき、保湿をするときにゴシゴシと肌をこすってしまっていませんか?刺激を与えすぎると肌に負担がかかり、皮膚のバリア機能低下や乾燥の原因となります。
肌あれが治らない方は、自分のスキンケアが肌に負担をかけていないか、一度見直してみることもおすすめです。
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肌あれ(特にニキビ)になったときのNG行動
肌あれになると気分も落ち込んでしまうため、すぐにでも改善したいですよね。しかし、すぐに改善したい気持ちから、肌に悪影響を与えているNG行動をしてしまっている可能性があります。ここでは、肌あれになってしまったときに、ついついやりがちなNG行動を紹介していきます。
過度に角質ケアをする
肌あれを治すためにスクラブやピーリング剤で角質ケアを行うのは、肌を傷めてしまう原因となるのでNGです。角質ケアは大切ですが、やりすぎると肌を傷つける可能性もあり、肌あれを悪化させてしまうかもしれません。
肌に合った保湿をしない
さまざまなスキンケア用品がありますが、自分の肌に合っていないものを選んでいるかもしれません。
なんとなく、つけ心地だけで選んでいませんか?自分の肌に合ったものを選ぶことが何よりも大切です。
また、保湿力の高いものはベタつきがちなので、それがいやで避けている人はいませんか?保湿力が高くても、さっぱりした使い心地のものを探してみてもよいですね。
ニキビをつぶす
ニキビができると、どうしても気になってつぶしてしまうという方も多いのではないでしょうか。しかし、ニキビをつぶすことは絶対にNGです。ニキビをつぶすと、炎症がひどくなってしまい、最悪の場合、ニキビ跡が残ってしまう可能性もあります。気になるかもしれませんが、できるだけ触らないようにしてください。
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きれいな肌を手に入れるためのポイント
最後は、きれいな肌を手に入れるためのポイントについて、いくつかまとめていきます。
正しいスキンケアをする
きれいな肌のためには、正しいスキンケアは必要不可欠です。知っている方も多いかもしれませんが、もう一度おさらいしていきましょう。
まず、洗顔はやさしく行いましょう。肌についた汚れを落とすことが目的の洗顔ですが、汚れをしっかり落としたいからといって、ゴシゴシこすってしまうと肌に刺激を与えてしまいます。そのため、洗顔料はしっかりと泡立てて、その泡をクッションにしてやさしく洗うことがポイントです。また、すすぎはぬるま湯を使い、泡が肌に残らないようにていねいに洗い流してくださいね。
次に、化粧水や乳液を使ってていねいに保湿します。洗顔後の肌は乾燥しやすい状態なので、すみやかに保湿ケアを行うことが重要です。化粧水をたっぷり使い、肌に水分を与えて柔らかく整え、乳液や美容液で油分や保湿成分を補います。
規則正しい生活をする
体調不良や睡眠不足も肌の状態と関係してきます。そのため、規則正しい生活をすることも、きれいな肌のためには必要です。
なかでもおすすめなのが、運動です。心身の健康につながるのはもちろん、肌の健康を保つ効果も期待できます。例えば、ウォーキングなどの有酸素運動は、血液の流れを良くします。
また、十分な睡眠もきれいな肌には欠かすことができません。皮膚のターンオーバーを促す成長ホルモンは、睡眠中に多量に分泌されるといわれています。睡眠不足が続くと成長ホルモンの分泌が低下して、皮膚のターンオーバーが乱れると考えられているので、睡眠時間はしっかりと確保し、さらに質の良い睡眠をとれるようにしましょう。
もちろん、食事もきれいな肌のためには大切なポイントです。肌だけでなく体づくりに欠かせないタンパク質を基本として、ビタミンやミネラルを摂取するようにしましょう。
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まとめ
「肌あれが治らない」と悩む方のために、肌あれの原因や肌あれが気になるときのNG行動などについてまとめてきました。肌が荒れると気持ちも落ち込みがちになりますが、できるだけ早く治るように生活習慣を見直したり、肌に良いとされる食べ物を摂ったり、少しでも意識してみることが大切です。ぜひ、こちらを参考にして、肌あれしにくく、もし肌が荒れてしまっても治りやすい肌を手に入れましょう。
鼻岡 佳子 先生
鼻岡けいこ皮フ科クリニック院長。医学博士。開院まで20年弱、県内外の大学病院や総合病院の医師としてアトピー性皮膚炎や食物アレルギー、皮膚癌、小児皮膚科治療、美容皮膚科治療など幅広い年代の皮膚疾患・皮膚科治療に携わる。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・指導医。日本皮膚科学会認定美容皮膚科・レーザー指導専門医。日本抗加齢医学会専門医。