蚊に刺されたらどうなる?症状や跡が残る原因を紹介
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蚊は人間の肌を刺して血を吸い、かゆみを引き起こす厄介な虫です。屋外だけではなく家の中にも侵入してくるため、虫刺されは日常的によくある肌トラブルだといえるでしょう。
日本国内には100種類を超える蚊が生息しており、その中でも人間の血を吸うのはアカイエカ、ヒトスジシマカ、チカイエカといった20種前後に限定されるといわれています。さらに、肌を刺して吸血するのは、産卵前のメスの蚊だけです。蚊にとって生き物の血は、卵を産むために必要な栄養源なのです。
ここでは、蚊に刺された際に起きる症状や跡が残る原因について解説します。
主な症状
蚊に刺されると、かゆくなって肌が赤く盛り上がります。蚊の口吻(こうふん)は非常に細いため痛みを感じる人はほとんどいません。猛烈なかゆみで蚊に刺されたと気が付くケースが多いのではないでしょうか。
蚊に刺されて肌がかゆくなるのは、アレルギー反応によるものです。蚊は人間の血を吸うとき、「
唾液腺物質」を肌に注入します。これがアレルゲンとなって、激しいかゆみや腫れが引き起こされるのです。
蚊に刺されたときの症状には、次の二つのタイプがあります。症状の出方は個人差が大きく、年齢によっても変化するといわれています。
・即時反応型
蚊に刺された直後からかゆみや赤い腫れが生じて、数十分でおさまる。
・遅延反応型
蚊に刺されて1~2日後に症状が現れ、数日~1週間ほどの時間をかけてかゆみや赤い腫れが改善していく。
跡が残る原因
蚊に刺された後にかゆみや赤い腫れが長引くと、茶色いシミが残ってしまうことがあります。これは
「炎症後色素沈着」と呼ばれるもので、蚊に刺されて炎症が悪化したりかき壊したりするとできやすくなります。
体の皮膚は炎症が起きると、傷ついた組織を修復しようとします。
傷が癒える経過でメラニン色素が作られ、黒ずんだ跡が残ってしまうのです。
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蚊に刺されたときの対処法は?跡を残さないためのポイント
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虫に刺されたときの誤った対処も、跡が残りやすい要因です。小さな子供は新陳代謝が活発なため、比較的早く肌が元の状態に戻るものの、大人になるとなかなか跡が消えません。
ここからは、蚊に刺されたらどうすべきか、正しい対処法と注意点を見ていきましょう。
対処法
蚊に刺されたときは、患部を悪化させないことが第一です。蚊に刺されたら、
まずは患部を清潔にしましょう。刺された部分に雑菌が入り化膿してしまうと、色素沈着が起きやすくなります。
かゆみが強くても、できるだけかかないほうが回復は早いです。虫に刺されたところをかくと新たな刺激となってかゆみが増し、爪が皮膚を傷付けて炎症が長引くので気を付けましょう。
我慢できないかゆみは冷やすのが効果的です。濡れタオルで虫に刺された部位を冷やして、かゆみをやり過ごしましょう。体温が上がるとかゆみがぶり返しやすいため、お風呂に入るときはシャワーや湯船の温度は少し低めにするのがポイントです。
患部を清潔にしたら、
虫刺されの薬を塗りましょう。虫刺されの薬にはかゆみ止め成分や炎症を抑える成分、スーッとする清涼成分が有効成分として配合されています。小さな子供にはスース―し過ぎないものがおすすめです。虫刺されの薬は、かいてしまう前に塗ることが大切です。
虫に刺された部位の炎症が強い場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。症状に合う薬を処方してもらえば回復が早くなり、跡が残るリスクを減らせます。
色素沈着ができてしまったら、目立たなくなるまで強い刺激を与えないようにしましょう。軽度な黒ずみなら、皮膚のターンオーバーによって薄まり、目立たなくなっていきます。肌をゴシゴシこすったり紫外線に当てたりすると回復までの期間が長引くので、気を付けましょう。
注意点
小さな子供は、蚊に刺されるとひっかいて傷を作り二次感染を起こしやすいため、大人が注意して見守る必要があります。かき壊しも跡が残りやすい要因です。
日ごろから爪は短く切り、角を滑らかに整えておきましょう。
虫刺されの薬を使うときは、患部を清潔にしてから塗るのが基本です。汗や汚れを洗い流してから、清潔な手で塗りましょう。
刺された部位の腫れがひどいときや、かゆみが長引くときは、皮膚科医の受診を検討する必要があります。まれに「蚊アレルギー」と呼ばれる過敏な反応を示すケースもあるので、「たかが虫刺され」と思わずに、しっかり対処しましょう。
なお、子供の虫刺され対策は以下の記事で詳しく解説しています。外遊びをする子供は大人よりも虫に刺される機会が多いので、肌を虫刺されから守る方法をチェックしておきましょう。
「
外遊びが多い時期に気を付けたい!子供の虫刺され対策とは?」
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知っておきたい蚊に刺されないための予防法2つ
蚊は公園の草むらや庭の水たまりに潜み、家の中にもこっそり入り込んで、血を吸おうと狙っています。蚊に刺されるとかゆみが長引いてつらいため、予防が肝心です。ここからは、蚊に刺されないためのポイントを解説していきます。
予防法1:蚊を発生させない
蚊に刺されないためには、蚊の発生を防ぐ必要があります。まず、蚊の幼虫「ボウフラ」の発生源となる、屋外の水場をできるだけなくしましょう。
自宅まわりの排水口は、こまめに掃除をするのが蚊を防ぐポイントです。
ボウフラはちょっとした水たまりにも発生します。庭やベランダに雨水がたまっていないか、定期的に見回りをしましょう。
植木鉢に水を与えたら、受け皿にたまった水は早めに捨てることをおすすめします。
「たかが蚊ぐらいで大げさだ」と感じるかもしれません。しかし、
蚊は肌に影響を与えるだけでなく、危険な感染症を媒介するリスクがある害虫です。
例えば、
日本脳炎、デング熱、ウエストナイル熱、寄生虫によるマラリアも、蚊が媒介する病気です。ペットの病気として知られるフィラリアも媒介するため、身近な場所で蚊を発生させないように心がけましょう。
予防法2:蚊を寄せ付けない
蚊を体の近くに寄せ付けない工夫もしましょう。蚊は体温が高く汗をかく人に寄ってくる傾向があるため、
赤ちゃんや小さな子供はしっかりとした対策が必要です。
蚊は、公園の草むらや木陰などに潜んでいます。蚊が大量発生する夏場、
自然豊かな場所に出かけるときは長袖や長ズボンを着用して、なるべく肌の露出を減らしましょう。蚊は暗い色を好むため、白や黄色などの明るい色の服を選ぶと良いでしょう。
首まわりはスカーフやタオルで覆うと、夏場の汗取りにもなって一石二鳥です。
衣服で隠せない部位には、市販の虫除けスプレーを併用しましょう。ディートやイカリジンといった忌避成分を含むスプレーなら、蚊などの害虫からお肌を守ってくれます。使用前に、パッケージに記載された注意事項をよく読んでから使用してくださいね。
蚊は人間の血を求めて室内にも入り込むため、夏場は窓を開けっぱなしにせず、網戸を使って蚊の侵入を防ぎましょう。
蚊取り線香や吊り下げ型の忌避剤、電気式の殺虫剤などのグッズの活用も、室内に入り込む蚊を防ぐのに有効です。
香り付きの商品を選べば、アロマの香りでリラックスもできるでしょう。蚊取り線香は屋外でも使えます。キャンプやガーデニングで携帯する場合は、煙が広がりにくいものを選びましょう。
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まとめ
蚊の活動が活発になるのは、夏の季節です。暑い季節は肌の露出が増えて蚊に刺されるリスクが高まるため、蚊に刺されない工夫をしてお肌を守りましょう。もし蚊に刺されてしまった場合は、正しい対処をして跡が残るのを防ぎましょう。
「たかが蚊に刺されたくらいで・・・」と、安易に考えるのは禁物です。医師の処方薬を使えば回復が早まるため、ひどいかゆみや肌トラブルが起きたときは皮膚科を受診しましょう。
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