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日焼け止めの選び方丸わかり!SPFとPAの意味も解説

日焼け止めの選び方丸わかり!SPFとPAの意味も解説

紫外線対策に欠かせない日焼け止めを、「なんとなく」選んでいませんか?紫外線が強くなる春や夏に向けて日焼け止めを準備するときは、「SPF」や「PA」の意味を正しく理解し、シーンにぴったりのものを選びましょう。
今回は、紫外線の基礎知識を解説しながら、日焼け止めの選び方のポイントを紹介します。日焼け止めの正しい使い方も、あわせてチェックしましょう。
記事公開日:2023年3月23日( 更新日:2025年4月23日 )


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日焼け止め選びで知っておきたい紫外線の基礎知識


日焼けの原因になるのが、紫外線です。紫外線は目に見えない光で、ビタミンDを生成するのに欠かせません。その一方で、紫外線を浴びると肌がダメージを受けます。

紫外線は波長の長さによってUV-A(紫外線A波)、UV-B(紫外線B波)、UV-C(紫外線C波)の3つの種類に分けられます。そのなかで地表に届くのはUV-AとUV-Bです。まずは、UV-AとUV-Bがどのようなものか、詳しく解説します。

シワやたるみを引き起こすUV-A

地表に降り注ぐ紫外線の約9割が、UV-Aです。UV-Aは波長が長く、厚い雲の層やガラスを透過して室内、車内、日陰の場所にも届くため、「生活紫外線」とも呼ばれています。

波長の長いUV-Aは、肌の奥の真皮にまで達するので注意が必要です。浴びてすぐに炎症が起きるわけではないものの、ダメージの蓄積によりシワやたるみの原因になります。

炎症を引き起こすUV-B

UV-Bは、太陽から降り注ぐ紫外線のなかに1割程度含まれています。UV-Bは波長が短いので、ガラスは透過せず室内には届きません。その代わり、屋外での日焼けの原因となるため、「レジャー紫外線」と呼ばれています。

波長が短いUV-Bは、皮膚の浅い部分である表皮にダメージを与えるのが特徴です。肌が赤くなりヒリヒリする「サンバーン」を引き起こすのがUV-Bで、メラニン色素が沈着してシミやソバカスの原因になります。

 

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日焼け止めの選び方


日焼け止めは、紫外線から肌を守る機能のあるスキンケア用品です。日焼け止めにはさまざまな種類があり、製品によって成分や機能、テクスチャーなどが異なります。ここでは、自分にぴったりの日焼け止めの選び方について解説します。

SPF・PAで選ぶ

日焼け止めを選ぶときに目安になるのが、「SPF」と「PA」の表示です。これは、紫外線から肌を防御する効果の程度をあらわしたもので、SPFはUV-B、PAはUV-Aの防止効果を意味します。それぞれの数値の見方を詳しく見ていきましょう。

・SPF(Sun Protection Factor)
1~50で表示され、数値が大きいものほどUV-Bに対する防止効果が高い
SPF50を超える場合は、「SPF50+」で表示される。

・PA(Protection Grade of UVA)
「+」「++」「+++」「++++」の4段階で表示される。
+の数が多いほどUV-Aに対する防止効果が高い

日焼け止めは利用するシーンにあわせて、SPFとPAの数値を選ぶことが大切です。

必要以上に性能が高い日焼け止めは、落としにくいなど肌に負担がかかって肌トラブルを引き起こす原因になることもあるため、シーンに合わせた日焼け止めを選びましょう。

・日常生活における散歩や市街地での買い物:SPF10~20、PA+~++
・短時間の屋外スポーツやレジャー:SPF20~40、PA++~+++
・炎天下での長時間の外出やマリンスポーツ:SPF30~50+、PA+++~++++

肌にやさしい成分で選ぶ

日焼け止めには、紫外線から肌を守る「紫外線防止剤」が含まれています。紫外線防止剤には次の2種類があるので、それぞれの特徴をよく理解して選びましょう。

・紫外線吸収剤:紫外線を吸収して皮膚に届くのを防ぐ有機系素材
・紫外線散乱剤:紫外線を反射、散乱して皮膚に届くのを防ぐ無機系素材

ふたつを比較したとき、敏感肌の方におすすめなのは、紫外線散乱剤を使った日焼け止めです。紫外線散乱剤は白色の無機粉末を使用していて、肌にあたる紫外線を反射、散乱して日焼けを防ぎます。

一方、紫外線吸収剤は肌に当たる紫外線を吸収し、熱や赤外線などのエネルギーに変換して放出します。塗ったときに白くなりにくいのが特徴ですが、肌の上で化学反応が起こり刺激になる可能性があるため、肌がデリケートな方は注意しましょう。

機能やテクスチャーで選ぶ

日焼け止めには、次のようなタイプの製品があります。それぞれテクスチャーや使用感が異なるので、好みの使い心地で選びましょう

■ミルクタイプ
・伸びがよく、塗り伸ばしやすい
・化粧下地に使える製品もある

■クリームタイプ
・油分が含まれていて、保湿力が高い
・しっかり塗り広げられる反面で、オフするときに手間がかかる

■ジェルタイプ
・使用感が軽く、さらっとした使い心地が特徴
・透明な製品が多く、白浮きが気になる方におすすめ

■スプレータイプ
・シュッと一噴きで、手が届かない部位にも広範囲に塗れる
・まわりに飛び散りやすく、ムラができやすい

■スティックタイプ
・ピンポイントで肌に直接塗り広げられる
・簡単に塗り直しができる

水で落ちにくいか(耐水性)で選ぶ

水に強い日焼け止めを選ぶ際は、「UV耐水性」の表示を確認しましょう。「UV耐水性」の表示方法は、国際規格ISO18861をベースに日本化粧品工業連合会が定めたもので、2022年から運用されています。SPF(紫外線B波)を対象とした耐水性試験の基準であり、水に濡れた後の紫外線防止効果の持続性を示します。

また、ISO18861の規定に従った測定方法において、「UV耐水性★」は40分(20分×2回)の水浴後もSPF値が半分以上維持されます。

効果の持続性がより強い「UV耐水性★★」は80分(20分×4回)の水浴後も同様の効果が期待できます。

水に濡れる機会が多い日は、「UV耐水性」の表示を目安にして、落ちにくく効果が持続する日焼け止めを選びましょう。

 

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日焼け止めの塗り方

日焼け止めを塗るときは、説明書に書かれた使用量を守りましょう。薄く塗り広げ過ぎると、ムラになり思うような効果が得られません。使用量を守り、たっぷりの日焼け止めをムラにならないよう少しずつ顔と体に塗り広げましょう。

顔への塗り方

顔に日焼け止めを塗るときは、まず、適量(大きめのパール粒くらい)を手のひらに取り出します。次に、反対側の手の指で顔の額、鼻の上、両頬、あごの5つの部位に分けてのせ、ていねいに塗り広げましょう。

体への塗り方

腕や脚といった広範囲に塗る場合は、日焼け止めを容器から直接肌にのせ、手のひらで円を描くように塗り広げましょう。指で塗るとムラになりやすい傾向があります。

一度に塗ろうとするのではなく、小分けにするとムラなく塗れます。デコルテ、首の後ろ、背中の塗り残しに注意しましょう。

なお、日焼け止めの正しい塗り方については、下記の記事でも詳しく紹介しています。あわせてチェックしておきましょう。

「白い肌をキープしよう!日焼け止めの正しい塗り方とNGな塗り方」

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日焼け止めは正しく使おう


紫外線から肌を守るためには、日焼け止めを正しく使う必要があります。「日焼け止めを塗っておけば大丈夫」という訳ではありません。ここでは、日焼け止めを使う際のポイントについて紹介します。

日焼け止めは1年中使う

紫外線は1年中降り注いでいるため、年間を通して日焼け止めを使うことが大切です。夏だけでなく春も紫外線の影響を受けやすいため、しっかりと対策しましょう。マスクを着用していても、紫外線を完全に防げるわけではありません。特に、UV-Aはマスクを通過してしまうため、マスクで隠れている部分の日焼け対策も重要です。

夏はシーンに合わせて日焼け止めを選びましょう。散歩や買い物など、短時間の外出であればSPF10~20、PA++で十分です。一方、日差しの強い場所へ出かけるときや、マリンスポーツを楽しむときは、SPF50以上、PA++++などが適しています。

秋は夏に比べて紫外線量が減少しますが、夏の間に蓄積された紫外線のダメージが肌にみられやすいため注意が必要です。空気の乾燥も加わるため、保湿成分入りの日焼け止めがおすすめです。

冬でも紫外線の量はゼロにはならないため、対策は欠かさず行いましょう。特にスキーやスノーボードなど標高が高いところでのウィンタースポーツは、紫外線の影響が大きいといわれています。雪山では地面からの照り返しによる紫外線も浴びます。季節に応じて適切な日焼け対策を行うことがポイントです。

2、3時間おきに塗り直す

日焼け止めは、こまめな塗り直しが必要です。汗で流れたり衣服でこすれたりすると落ちてしまうため、2~3時間を目安に塗り直しましょう。

肩、デコルテ、額、鼻、頬骨は日焼けしやすいので、こまめにチェックするのがポイントです。スポーツ後で汗をかいたとき、水辺で遊んで肌が濡れているときは、水気をしっかり拭き取ってから塗り直しましょう。

一日の終わりにていねいに落とす

日焼け止めはメイク同様、一日の終わりに必ずオフしましょう。

SPF値の低い日焼け止めの場合、石鹸で落とせるタイプの物が多いです。洗顔料などを泡立ててからこすらないように泡を肌になじませ洗い流しましょう。

一方、SPF値の高いものやウォータープルーフタイプは耐水性が高く、肌に密着しやすいため、石けんや洗顔フォームなどだけでは落としきれない可能性があります。専用のクレンジング剤や洗浄力の強いオイルクレンジングを活用し、ていねいに日焼け止めになじませて洗い流しましょう。

また、日焼け止めを洗い流す際は、下記の点に注意して、肌への負担を減らしましょう。

・摩擦を避ける:ゴシゴシこすらず、やさしくていねいに洗う
・洗い残しを防ぐ:小鼻のまわりやフェイスラインなども忘れずに洗う
・保湿を徹底する:洗顔後は乾燥しやすいため、しっかりと保湿ケアを心がける

 

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日焼け止め以外にできる紫外線対策

日焼けを防ぐアイテムや工夫など、日焼け止めで対策する以外にも心がけたいポイントがあります。ここでは、日焼け止め以外にできる紫外線対策を紹介します。

帽子や日傘などのグッズを活用する

帽子は、頭皮や髪を紫外線から直接守ることができます。日焼け防止効果の高い、UVカット加工が施されている帽子を活用するのもひとつの方法です。

日傘はUVカット率の高いものを選びましょう。また、遮光率の高い日傘を使うことで、強い日差しを効果的に遮り、日陰にいるような快適な状態を保てます。

服装に気を付ける

紫外線は顔だけでなく体の皮膚にもダメージを与えるため、全身の日焼け対策を心がけましょう。特に、腕や脚など、露出することが多い部分を、しっかりと紫外線から守ることが大切です。簡単に紫外線対策を行う方法として、UVカット加工が施されているパーカーやTシャツなどを着るのもよいでしょう。

汗をかいても蒸れにくいリネンや、すぐに乾くポリエステル素材の長袖を選べば、暑い日でも快適に過ごせます。

外出する時間帯を工夫する

紫外線量は時間帯によって変化するため、外出時間を調整するのもひとつの方法です。紫外線量は、一般的に10時~14時の間にピークを迎えるといわれています。特に、夏の強い日差しが照りつける10時~14時の外出は、できるだけ控えるのが望ましいとされています。

この時間帯に外出する予定がある場合は、日焼け対策を行った上で日陰を歩いて移動するとよいでしょう。日陰でも紫外線は降り注いでいますが、日向に比べて約半分の紫外線量といわれているため、紫外線による肌へのダメージを軽減することができます。

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まとめ

日焼け止めの「SPF」や「PA」は、どちらも紫外線をカットする性能を示しています。SPFの数値が高いほど紫外線を防ぐ効果が高いものの、日焼け止めは利用するシーンや肌のタイプに合わせてぴったりのものを使うのが一番です。また、汗をかいたりタオルで拭いたりした後は、必ず塗り直して、うっかり日焼けを防ぎましょう。

日焼け止めは肌に直接触れるものなので、使うシーンや好みの使い心地、自分の肌に合ったものを選びましょう。

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