乾燥肌ってどんな状態?
乾燥肌とは、肌にうるおいを与える水分や皮脂が不足している状態です。
本来、肌には外界から体を守る皮膚のバリア機能が備わっています。肌表面にあるわずか0.02mmの角層がしっかりと機能していることで、水分と油分のバランスが保たれ、健やかな肌をキープできます。
また、角層は以下の3つの構造から成り立っています。
・天然保湿因子(NMF):角層細胞内にあり、水分を保持する
・角質細胞間脂質:角層に水分を留め、角層細胞同士の隙間を埋める
・皮脂膜:角層表面を皮脂と汗でできた天然の保湿剤で覆い、肌を守る
しかし、肌をかいたり、外気に触れて乾燥したりすると、角層が傷つき皮膚のバリア機能の低下につながる恐れがあります。この状態の肌は、肌内部に水分を留めることが難しくなり、乾燥による肌荒れなどのトラブルを引き起こしやすくなるため注意が必要です。
特に、空気が乾燥する冬は肌がカサつきやすくなることで、肌トラブルに悩まされる方も多いでしょう。しかし、最近はエアコンの使用により、季節に関係なく肌は乾燥しやすい状況にあり、皮脂の分泌がさかんな夏でも乾燥肌に悩まされる方は多くいます。
外部刺激によるトラブルが生じやすい
皮膚のバリア機能は、肌の保湿成分によって保たれています。したがって、
うるおいを失った乾燥肌は皮膚のバリア機能が低下した状態になります。
その結果、肌内部のうるおい成分が逃げやすいだけでなく、外部からの刺激にも過敏に反応してしまうことがあるのです。
外部からの刺激とは、例えば、空気中のほこりやハウスダスト、衣服や髪の毛、スキンケア用品などです。毎日の生活で浴びている紫外線も刺激になります。大半の方にとって、特になにも感じない刺激に対しても過敏に反応し、その結果かゆみや赤み、湿疹などの皮膚トラブルが起こることがあります。
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【チェックリスト】乾燥肌かどうかセルフチェックしよう
「自分が乾燥肌なのかどうか、よくわからない」と感じている方もいるでしょう。そんな方は、ぜひ一度下記のチェックリストをもとに、自分の肌が乾燥肌なのかどうかセルフチェックしてみてください。
✓肌を触ったときに、カサカサ・ザラザラした感じがある
✓肌が白い粉をふいているように見える
✓洗顔後に肌がつっぱった感じがする
✓少しの外的刺激(衣服の締め付けやこすれ、気温の変化など)でかゆみを感じる
✓肌がゴワゴワする(硬くなっている)
✓肌に赤みやブツブツとした湿疹がある
当てはまる点が多い場合、乾燥肌の可能性が高いです。次の項目で紹介する乾燥肌対策を実践して、肌トラブルを防ぎましょう。
また、セルフチェックに多く当てはまって「乾燥肌かな…?」と思ったとしても、実際には混合肌の可能性もあります。
肌タイプは複数あるので、自分に合ったスキンケアを行うためには肌タイプをしっかりと見極めることが大切です。思い込みでスキンケアを行っても、肌の調子が良くなることは期待できません。自分の肌タイプに合ったスキンケアを行いましょう。
また、セルフチェックに多く当てはまった方は、皮脂が多く水分が少ない混合肌の可能性もあります。以下の記事も合わせて参考にしてみてください。
「混合肌とはどんな状態?肌タイプとスキンケア方法を知ろう」
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乾燥肌になる原因
乾燥肌になる原因はさまざまです。なかには、普段習慣にしていることが肌にとって悪影響を及ぼしている可能性もあります。ここからは、乾燥肌になる原因をご紹介します。
間違ったスキンケア
間違ったスキンケアが乾燥の原因になることもあります。特にクレンジングや洗顔は、良かれと思って行っていることが逆効果にはたらくケースも少なくありません。
例えば、しっかり汚れを落とそうとして洗顔時に
洗い過ぎたり、ゴシゴシこすったりしていると必要な皮脂まで洗い流されてしまい、皮膚のバリア機能の低下につながります。
さらに、熱いお湯で洗顔すると皮脂や保湿成分が奪われてしまい、かえって乾燥を引き起こす要因になってしまいます。
紫外線によるダメージ
紫外線は肌表面の細胞にダメージを与えるため、たくさん浴びると角層の水分が奪われてしまいます。
また、肌の奥にある若い細胞を傷つける原因にもなりかねません。細胞が傷つくと
肌がゴワつきやすくなり、肌のキメが乱れやすくなってしまいます。角層のはたらきが弱まるため、皮膚のバリア機能も低下してしまいます。
生活習慣の乱れ
偏った食事や睡眠不足が続くと、皮膚のターンオーバーが滞ってしまうため注意が必要です。規則正しい食生活や十分な睡眠がとれていると、古い細胞と新しい細胞の入れ替わりがスムーズに行われるため、肌のうるおいが保持できます。
しかし、特定のものばかり食べていたり、暴飲暴食などが続いていたりすると、
肌に必要な栄養素を補うことが難しくなり、乾燥を招きやすくなるのです。
また、
睡眠中は皮膚のターンオーバーを促進させる成長ホルモンが分泌されます。夜更かしが続くなど、睡眠時間が不規則になると成長ホルモンの分泌が低下し、細胞の修復を妨げてしまいます。皮膚のバリア機能が低下してしまい、健やかな肌がキープできなくなるのです。
加齢
年齢を重ねると、肌のうるおいに必要な皮脂の分泌量が減少します。
これらの原因により皮膚のバリア機能が低下し、乾燥を招きやすくなるため、肌内部の水分を保てなくなるのです。ほかにも、閉経によるホルモンバランスの乱れも、肌の乾燥を引き起こす要因になり得ます。
空気やエアコンによる乾燥
外気やエアコンによっても、肌が乾燥しやすくなります。特に、冬は外気の乾燥に加えて長時間暖房を使うことが多いため、注意が必要です。また、気温や湿度が下がり始める秋や冬に限らず、夏でも冷房を頻繁に使う場合は空気の乾燥により、肌がカサつきやすくなります。
ストレス
ストレスも肌の状態を左右する要因です。強いストレスにさらされると食欲が低下したり、逆に暴飲暴食に走ったりして、肌のコンディションを保つのに必要な栄養素が不足します。また、精神的な不安から眠れなくなると、睡眠不足になり肌荒れが起こりやすくなります。
ストレスが乾燥肌を引き起こすメカニズムには、自律神経が関与しています。強いストレスによる緊張状態が続くと自律神経が乱れ、冷えや便秘、下痢などの肌荒れにつながる不調を引き起こすのです。
また、自律神経が乱れると血行が滞り、細胞に供給する酸素や栄養が不足します。最終的に新しい細胞を作る皮膚のターンオーバーが不調となり、肌荒れや肌の乾燥につながるので注意しましょう。
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乾燥肌対策の8つのポイント
チェックリストで、乾燥肌にみられる特徴に多く当てはまった方は、しっかりと対策を講じましょう。
乾燥肌を悪化させないために、また、乾燥肌が原因で起きる肌トラブルを防ぐために何をすると良いのでしょうか。乾燥肌対策のポイントをご紹介します。
ポイント1.肌にやさしいクレンジングをする
メイクを落とす際は、やさしいクレンジングが肌の乾燥を防ぐカギです。肌を健やかに保つためにはしっかり汚れを落とす必要があるものの、やり過ぎると必要な皮脂まで洗い流し、肌の乾燥を招くことがあります。
クレンジングは1分以内を目安に、短時間で済ませるのが理想です。ていねいに落とそうとするあまり長い時間をかけると、そのぶん肌に負担がかかります。乾燥が進む原因にもなるため、手早く汚れを落としましょう。
乾燥が気になる方は、肌にやさしいクレンジング料を選ぶことが大切です。洗浄力が強過ぎると肌に負担がかかり乾燥が進むため、マイルドに汚れを洗い流せるミルクやジェルタイプを使用しましょう。
クレンジングだけでなく、メイクを見直すのもひとつの手です。メイクを薄めにするか、クレンジングなしでもお湯で落とせるタイプの化粧品を選ぶと、肌にかかる負担を減らせます。
ポイント2.適切な洗顔を心がける
洗顔の仕方によっては、肌の乾燥を進めてしまうことがあります。乾燥肌の方は、肌に極力負担をかけない洗顔を心がけましょう。
洗顔料を選ぶ際は、洗浄力の高過ぎるものは避けてください。洗浄力が高い石けんや洗顔フォームを使うと洗い上がりはスッキリするものの、肌に必要な皮脂まで取り除いてしまい、肌の乾燥を招いてしまうことがあります。乾燥肌の方は、
洗浄力がマイルドな洗顔料を選びましょう。
洗顔するときに意識したいのは、
洗顔料をしっかりと泡立てることです。泡をクッションにして、
肌に直接手で触れないようにやさしく洗います。その後、洗い残しのないように十分にすすいでください。
タオルで拭く際も、ゴシゴシと肌をこすらないことが大切です。タオルで軽く顔を押さえて、水分を吸収させるようにして拭きます。
ポイント3.乾燥肌に合ったスキンケア用品を使用する
水分や皮脂が減少した乾燥肌は、保湿ケアをしっかりと行うことが大切です。無香料・無着色など低刺激な保湿剤を使って、肌のうるおいを補いましょう。
保湿ケアをする際は、化粧水で水分を補給するだけでなく、油分もしっかりと補うことが大切です。水分を与えた後に油分が多い乳液やクリームなどを使うと、水分が蒸発するのを防ぐことができます。
また、肌が乾燥しやすく外部の刺激に敏感になっている場合は、お手入れの仕上げに
不純物が少なく精製度の高いワセリンを使ってうるおいをキープするのもおすすめです。
ポイント4.紫外線対策をする
日焼けは肌にダメージを与えます。乾燥肌の方は皮膚のバリア機能が低下した状態にあり、紫外線による刺激を受けやすいため、しっかりと紫外線対策をすることが大切です。
日焼け止めは、使用するシーンに合うものを選ぶ必要があります。日焼けを防ぐ効果が高いものほど肌への負担が大きくなる傾向があるからです。
日焼け止めの効果はUV-Aをブロックする「PA」とUV-Bを防ぐ「SPF」で示されます。以下を参考に、シーンにあわせて使い分けましょう。
・日常の散歩、市街地での買い物:SFP10~20、PA+~++
・短時間の屋外スポーツ、レジャー:SPF20~40、PA++~+++
・炎天下での長時間の外出、マリンスポーツ:SPF40~50か50+、PA+++~++++
外出の際には
日焼け止めをきちんと塗るのはもちろん、
日傘や帽子などを使って肌を守りましょう。また、窓ガラスも紫外線を通すので、屋内でも油断はできません。
曇りや雨の日も要注意です。なぜなら、天気が悪くても紫外線は降り注いでいるからです。天候や屋内外にかかわりなく紫外線対策はしっかりと行ってください。
ポイント5.室内を適度に加湿する
寒くなると室内で暖房機器を使う機会が増えるため、より一層空気の乾燥に気を付けなければなりません。
空気が乾燥する冬はもちろん、夏でも室内で冷房を使う際は、乾燥しやすい状態になるので注意してください。
肌の乾燥を防ぐためには、気候に合わせた加湿対策が必要です。室内の最適な湿度は、60%程度といわれています。加湿器を使用して湿度を保ち、室内が乾燥しないよう心がけてください。体感だけではわかりにくいときは、温湿度計を用いて湿度管理するのもおすすめです。
ポイント6.バランスの良い食事を摂る
栄養補給をしっかりと行うことも大切です。偏食を避け、
栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
特に、以下の栄養素は不足のないよう意識して摂取することをおすすめします。
栄養素 |
肌へのはたらき |
含まれている食品 |
タンパク質(アミノ酸) |
アミノ酸に分解されて細胞を作る材料になる。皮膚のターンオーバーをサポートするほか、ハリと弾力のある肌を養う |
肉・魚・大豆・大豆製品・卵など |
ビタミンA |
皮膚や粘膜を良い状態にキープし、ターンオーバーを整える |
レバー・ニンジン・小松菜・ほうれん草など |
ビタミンB2 |
皮膚のターンオーバーを整え、健やかな肌を養う |
豚レビタミンバー・納豆・モロヘイヤなど |
ビタミンB6 |
タンパク質がエネルギーに変わるのをサポートし、肌を良い状態に保つ |
鶏胸肉・レバー・マグロ・ニンジン・にんにくなど |
ビタミンC |
肌の弾力を保つコラーゲンを生成し、活性酸素を除去して肌をダメージから守る |
小松菜・ブロッコリー・じゃがいも・ピーマン・柑橘類・イチゴ・キウイなど |
タンパク質だけ、ビタミンCだけということではなく、これらの栄養素をバランス良く摂るのがポイントです。タンパク質が豊富な肉や大豆などに加え、ビタミンが豊富な野菜や果物も取り入れるなど、献立を工夫しましょう。
ポイント7.しっかりと入浴をする
肌が乾燥するときは、湯船に浸かって入浴することも大切です。温かいお風呂は心地よく、疲れやストレスから解放される、血行が促進するなどのさまざまなメリットがあります。湯船にしっかり浸かると
乾燥によって硬くなった皮膚の角質が柔らかくなり、保湿剤のなじみが良くなることも期待できるため、積極的な入浴を心がけましょう。
しかし、入浴の仕方によっては肌に必要な皮脂などのうるおい成分を洗い流してしまい、乾燥肌が悪化することがあります。乾燥を防ぐためにも、
湯温は40℃以下を目安にぬるめに設定し、20分以内の短時間でお風呂を切り上げることが大切です。刺激が少ない洗浄剤や石けんを使い、よく泡立ててやさしく肌を洗いましょう。
お風呂から上がったら、すぐに保湿します。入浴後の肌は皮脂が洗い流されて、皮膚のバリア機能が低下した状態です。放っておくと肌の内部から水分が蒸発するため、刺激の少ないローションやボディクリームでケアしましょう。
ポイント8.質の良い睡眠をとる
健やかな肌を保つには、
皮膚のターンオーバーのサイクルを整えることが欠かせません。
睡眠中に成長ホルモンが十分に分泌されることにより、皮膚のターンオーバーは促されるので、
きちんと睡眠をとることが大切です。睡眠不足や夜更かしの習慣があるなら、生活習慣を見直しましょう。
とはいえ、「ベッドに入っても寝つけない」「眠くならないので夜更かししてしまう」という方もいるかもしれません。
そのような方は、
寝る1~2時間前のタイミングでお風呂に入って体を温めてください。シャワーだけで済ませず、湯船に浸かり体を温めるのがおすすめです。
人の体は体温が下がるときに眠気が訪れるようになっています。寝る前にお風呂で体温を上げておくとベッドに入るタイミングでほど良く体温を下げることができ、スムーズな入眠につながります。
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まとめ
肌の水分や皮脂が不足した乾燥肌は、皮膚のバリア機能が低下した状態にあります。外部からの刺激の影響を受けやすいので、保湿を入念に行ったり、紫外線対策をきちんと行ったりして肌を守ることが大切です。
まずは、本記事で紹介したチェックリストをもとに、乾燥肌かどうかのチェックをしましょう。乾燥肌の可能性が高いなら、しっかりと対策を講じることが大切です。
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