ストレスも関係している?かゆみが起こりやすい肌トラブル

かゆみの原因として一般的に考えられるのは、アレルギー反応や虫さされですが、これらに該当しない場合、見逃されがちな原因として「ストレス」があげられます。
心身のストレスは、皮膚のバリア機能や免疫システムに影響を与え、思わぬかゆみや肌トラブルを引き起こす可能性があるのです。
ストレスが関係する可能性の高い肌トラブルについて、具体的な症状とその特徴をみていきましょう。
蕁麻疹
蕁麻疹(じんましん)は、
皮膚に突然現れる赤く盛り上がった発疹で、かゆみや灼熱感を伴うことが特徴です。
一時的な症状であり、数時間から24時間程度で消えることが多いですが、繰り返し発生し慢性化するケースもあります。
虫さされやアレルギー反応に似た症状を示すため、最初は気付きにくい場合もあります。発疹が痕もなく突然消えたと思ったら、数日おきや毎日のように同じような症状が現れる場合は、蕁麻疹の可能性が高いといえるでしょう。
蕁麻疹の発症メカニズムのひとつに、皮膚の「反応閾値(いきち)」(刺激に対する皮膚の耐性)が低下することがあげられます。この反応閾値が下がる要因として、心身にかかるストレスが大きく影響します。
ストレスを受けて皮膚の反応閾値が低下すると、普段は反応しない程度の軽い刺激にも皮膚が敏感に反応し、蕁麻疹を引き起こしやすくなるのです。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は、
慢性的に続く皮膚炎(湿疹)の一種で、強いかゆみを伴うのが特徴です。この疾患は、遺伝的な要因や環境要因による影響だけでなく、ストレスなどの心理的要因が症状の悪化に関与していることがわかっています。
ストレスが症状を悪化させるといえるのは、
ストレスを感じることでイライラし、無意識に皮膚をかいてしまう行動が頻発するためです。これにより、皮膚がさらに傷つき、炎症が広がり、かゆみの悪循環が生じます。
脂漏性湿疹
脂漏性湿疹は、
皮脂の分泌が活発な部位に発生しやすい炎症性の皮膚疾患で、赤みやかゆみ、フケの発生が特徴です。頭皮、生え際、顔のほか、胸部や背中などにも見られることがあります。
脂漏性湿疹の主な原因は、皮脂分泌の過剰や皮脂成分の異常、常在菌であるマラセチア菌の増殖ですが、ストレスも重要な要因のひとつです。
ストレスがかかると、ホルモンバランスが乱れて皮脂の分泌量が増えるため、皮脂を栄養源とするマラセチア菌が増殖しやすくなります。
また、食生活の乱れやビタミン不足といった要因もストレスと関連して症状を悪化させる可能性があります。
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ストレスによるかゆみを抑えるには?

ストレスによるかゆみは、一度始まるとなかなか治らず、それ自体が新たなストレスを生む悪循環に陥りがちです。かゆみが続くと、無意識に皮膚をかいてしまうかもしれません。しかし、皮膚をかく行為は皮膚を傷つけ、炎症を悪化させる恐れがあるため注意が必要です。
症状がさらに進行するのを防ぐには、下記の対処法を試してみましょう。
まず、かゆみを感じたら患部を冷やすのがおすすめです。冷却することで、かゆみを引き起こす知覚神経の興奮を鎮め、かゆみが和らぐ効果が期待できます。
冷却には氷や保冷剤を利用しますが、直接肌に当てるのは避けましょう。氷や保冷剤をタオルに包み、その状態で患部にやさしく当てます。また、冷たい水で濡らしたタオルを使うのも効果的です。
一方で、冷やし過ぎには注意が必要です。過度な冷却は皮膚に過度な刺激を与え、かえってかゆみを引き起こしたり、凍傷などの肌トラブルを招いたりするリスクがあります。
患部の状態を確認しながら、適切な冷却ケアを心がけましょう。
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ストレスによるかゆみを予防する方法

ストレスによるかゆみを予防するには、日常生活のなかで適切なスキンケアや生活習慣を取り入れることが重要です。下記の方法を参考に肌を健康に保ちつつ、かゆみの発生を防ぎましょう。
皮膚や頭皮を清潔に保つ
皮膚や頭皮に汗や汚れがたまると、かゆみや炎症の原因となる場合があります。そのため、皮膚や頭皮を日常的に清潔に保つことが大切です。
汗をかいたら早めにシャワーを浴び、皮膚の汚れを洗い流すよう心がけましょう。
外出先などでシャワーを浴びるのが難しい場合は、清潔なタオルやウェットティッシュなどでやさしく汗を拭き取るようにします。できれば予備の衣類を持ち歩いて、
汗を吸収した衣類はできるだけ早めに着替えるのがおすすめです。
肌を洗う際は、刺激を最小限に抑えるように工夫しましょう。強くゴシゴシこすったり、洗浄力が高い石けんやボディソープを使用したりすると、肌のうるおいに必要な皮脂膜まで落としてしまう可能性があります。
低刺激の石けんやボディソープを使って洗い流し、洗浄後は保湿ケアを行いましょう。
頭皮のケアも重要です。頭皮を洗う際には熱いお湯の使用を避け、
ぬるめのお湯を使いましょう。シャンプーは低刺激タイプのものを選び、爪を立てずに指の腹を使ってやさしくマッサージするように洗います。
洗髪後はシャンプーの成分が頭皮に残らないよう、しっかりとすすぐことも大切です。頭皮をこすらないように注意しながらケアしましょう。




生活習慣を改善する
ストレスによるかゆみを予防するには、日々の生活習慣を見直し、心身の健康を保つことが欠かせません。
十分な睡眠や休息を確保し、心と体をリラックスさせるよう意識しましょう。
睡眠中は皮膚の再生や代謝が活発に行われるため、質の高い睡眠を心がけることが皮膚の健康維持につながります。寝る前にスマートフォンやPCなどの使用を控え、リラックスできる環境を整えるのも効果的です。
食事についても、
栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。皮膚のバリア機能を維持するには、ビタミンやミネラル、たんぱく質などの栄養素が欠かせません。これらの栄養素を含む食品を日々の食事に積極的に取り入れましょう。
適度な運動も、ストレス軽減と皮膚トラブルの予防に効果的です。ウォーキングやヨガ、ストレッチなどの軽い運動を日常生活に取り入れてみましょう。
また、趣味を楽しむ時間をつくるのもおすすめです。読書、音楽鑑賞、手芸、ガーデニングなど
自分に合った趣味を楽しんでリラックスできる時間をもつと、ストレスを和らげ、心身のバランスを整えるのに役立ちます。
刺激を避ける
日常生活のなかで肌に刺激を与えない工夫をすることも、かゆみの予防には欠かせません。
洗顔や入浴の際に肌をゴシゴシとこする、刺激の強い洗浄料を使用するなどの行為は、肌に必要な皮脂膜を失う原因となります。皮脂膜がなくなると、肌のうるおいが失われ、外部刺激の影響を受けやすくなり、ストレスによるかゆみが発症しやすくなるため注意が必要です。
肌に直接触れる衣類は、素材に気を付けましょう。肌に刺激を与えるおそれがあるナイロンやポリエステルなどの化学繊維は、できるだけ避けましょう。
特に肌が敏感な場合は、
綿素材など通気性が良く、肌触りの柔らかい素材の衣類や下着を選ぶのがおすすめです。また、衣類は締め付けが少ないデザインのものを選ぶと、さらに快適に過ごせます。


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まとめ

ストレスは肌の健康に大きな影響を与え、かゆみなどの肌トラブルの原因となることがあります。今回、紹介した蕁麻疹やアトピー性皮膚炎、脂漏性湿疹なども原因のひとつとしてストレスがあげられているため、ストレス対策が大切です。
一時的にかゆみを和らげるには患部を冷やすなどの対策が効果的です。肌のかゆみを予防するには、肌を清潔に保ち、刺激を避けることに加え、生活習慣の改善が欠かせません。十分な睡眠やバランスの良い食事、適度な運動など、心身の健康を保つ取り組みが肌のかゆみの予防につながります。
まずは日常生活のなかで無理なくできることから取り組んで、ストレスとかゆみの悪循環を断ち切りましょう。
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