朝・夜のスキンケアの目的
1日2回、朝と夜に行うスキンケアですが、朝と夜では目的が異なります。まずは、それぞれのスキンケアにどんな目的があるのか確認しておきましょう。
朝のスキンケア
朝のスキンケアの目的は下記の通りです。
・睡眠中に付着した汗や皮脂などの汚れを落とす
・紫外線、乾燥、大気汚染などの外部刺激から肌を守る
寝る前にしっかりと洗顔して汚れを落としたのに、「なぜ朝も洗顔が必要なの?」と感じる方もいるのではないでしょうか。
実は、
睡眠中は汗や皮脂が分泌されているため、そのままの状態でメイクをするとメイクが崩れやすくなるだけでなく、肌トラブルが起きやすくなります。そのため、洗顔できちんと肌の汚れを落とした上で、保湿ケアをすることが重要なのです。
また、朝のスキンケアは日中に浴びる紫外線や空気の乾燥、大気汚染などの刺激から肌を守る役割もあります。肌に十分な水分と適度な油分を与えて、皮膚のバリア機能をキープしましょう。
朝のスキンケアの順番は下記の通りです。
洗顔
↓
化粧水
↓
乳液・クリーム
↓
日焼け止め
保湿ケアをした後に日焼け止めを塗って、朝のスキンケアは完了です。
夜のスキンケア
夜のスキンケアには下記の目的があります。
・日中のメイクや皮脂、ほこりなどの汚れを落とす
・紫外線や花粉などの外部刺激によりダメージを受けた肌をケアする
1日を終えた肌には、メイクだけでなく、皮脂やほこりなどが付着しています。夜のスキンケアでは、それらの
汚れをきちんと取り除いてから保湿ケアをすることが大切です。
また、気付かなくとも日中は紫外線や花粉、空気の乾燥などによる外部刺激を受けています。夜のスキンケアでは、
外部刺激によってダメージを受けた肌をいたわるケアを行うことが必要です。
夜のスキンケアは下記の順番で行います。夜のスキンケアでは、メイクを落とすことから始めるため、クレンジングからスタートします。
クレンジング
↓
洗顔
↓
化粧水
↓
美容液
↓
乳液・クリーム
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【基本】スキンケアの順番
基本のスキンケアの順番に沿って、使うアイテムやお手入れのポイントを解説します。
クレンジング
メイクをしている場合、必ずクレンジングから行いましょう。
クレンジング剤は適量を手にとり、額・鼻・両頬・あごの5か所に置き、クルクルと指で円を描くようにして伸ばしながらメイクとなじませます。このとき、皮脂の多いTゾーン(額・鼻)から置くのがポイントです。
力を入れたり、強くこすったりせずに、やさしくなじませましょう。
クレンジング剤が肌に触れている時間が長いと、肌の負担になる可能性があるため、クレンジングは短時間でサッと終わらせます。クレンジング剤をなじませて、すすぎまでで1分以内が目安です。
クレンジング剤には、「オイル」「クリーム」「ジェル」「ミルク」などさまざまな種類があります。それぞれに特徴が異なるため、メイクの濃さや肌質などで使いわけるのがおすすめです。
クレンジング剤の種類 |
特徴 |
オイル |
メイクによくなじみ、洗浄力が高いため、濃いめのメイクでもするっと落とせる。 |
ミルク |
水分が多めで、洗浄力がマイルドなタイプなので、ナチュラルメイクにおすすめのクレンジング剤です。うるおいを残しつつメイクを落とせるのがメリットですが、濃いメイクには適していません。 |
クリーム |
油分が多く、しっとりとした洗い上がりになる。クリームが手のひらと肌の間でクッションのような役割を果たすため、肌への摩擦を抑えられる。 |
ジェル |
みずみずしい洗い上がりになる。とろっとしたテクスチャーで、クリームと同様に肌への摩擦を軽減する。 |
ミルク |
クリームよりもやや水分が多めで、肌への負担が少ない。 |
リキッド |
水分が多く、洗い上がりはさっぱりとしている。さらさらとしたテクスチャー。 |
拭き取り |
クレンジング剤をシートに染み込ませたもの。シートで拭き取るだけでメイクを落とせるため、忙しいときや外出先で便利。 |
洗顔
睡眠中に分泌した余分な皮脂は、水だけでは落とせません。「朝は水洗いだけで問題ない」と思っている方もいますが、
朝の洗顔でも必ず洗顔料を使いましょう。
洗顔料は
しっかりと泡立てるのがポイントです。うまく泡立てができない場合は、泡立てネットを使うと簡単にきめ細かな泡がつくれます。
洗顔の際も、肌を強くこすらないように、やさしく洗いましょう。その後、
ぬるま湯ですすぎます。お湯の温度が高過ぎると、肌に必要な皮脂まで奪われ肌が乾燥しやすくなるため、お湯の温度は低めに設定してください。
洗顔料を洗い流した後は、
肌をこすらないように注意しつつタオルでやさしく水分を拭きましょう。
化粧水
洗顔後の肌は乾燥しやすいため、
素早く化粧水をなじませましょう。
化粧水は手のひらやコットンを使ってなじませます。清潔な手のひらに化粧水を適量出して、内側から外側に向かって顔全体になじませましょう。
コットンを使う場合は、摩擦が刺激にならないように化粧水を十分にコットンに染み込ませるようおすすめします。
顔をパタパタと
強く叩いたり、こすったりして刺激しないように注意しましょう。手のひらやコットンで化粧水を肌に付けたら、最後に手のひらで顔全体を包み込むようにやさしく押さえてなじませます。
化粧水で肌に水分を与えると、肌がやわらかくなり、キメが整います。そうすると、次に使用する美容液や乳液などのスキンケア用品が肌になじみやすくなるため、化粧水で肌の土台作りをしっかりとしておくことが大切です。
美容液
スキンケアは、
水分の多いアイテムを先に付け、油分が多いアイテムを後に付けるのが基本です。
美容液については、乳液後に使用すると思っている方もいますが、
水分が多い場合は乳液よりも先に付けます。詳しくは製品に書かれている使用手順を確認し、正しいタイミングで使うようにしましょう。
一口に美容液といってもさまざまなタイプがあり、それぞれに特徴が異なります。主な美容液のタイプは下記の通りです。
美容液のタイプ |
特徴 |
保湿美容液 |
保湿に特化した、肌にうるおいを与える美容液。乾燥肌の方や肌が乾燥する季節におすすめ。 |
美白美容液 |
メラニンの生成を抑え、シミ・そばかす、肌のくすみなどを防ぐ美容液。 |
エイジングケア美容液 |
シミやシワ、たるみなど加齢に伴う肌の悩みにアプローチする美容液。 |
ニキビケア美容液 |
殺菌効果や抗炎症効果のある成分が配合されたニキビ予防目的の美容液。 |
オイル美容液 |
オイルベースの美容液。オイルの配合量が多い分、しっとりとした使い心地。 |
さまざまなタイプの美容液があるので、
自分の肌質や肌の悩みに合ったタイプのものを選びましょう。
乳液・クリーム
乳液やクリームには、
化粧水や美容液で与えた水分の蒸発を防ぎ、肌にうるおいを閉じ込める役割があります。季節に関わりなく、必ず使用しましょう。
乳液やクリームにはさらっとした軽い付け心地のものもあれば、油分が多くてこっくりとしたものもあります。肌のコンディションや使用感の好みで選びましょう。
朝と夜で使い分けるのもおすすめです。
・朝の場合
こっくりとした重ためのクリームなどを選ぶと、次に塗る日焼け止めやメイクのヨレの原因となります。
軽い付け心地のものを選ぶのがおすすめです。
・夜の場合
寝ている間の乾燥を防ぐため、
保湿重視でしっとりタイプのものを選ぶと良いでしょう。寝ている間に集中ケアできるナイトクリームを取り入れるのもおすすめです。
日焼け止め
朝はスキンケアの最後に日焼け止め、または日焼け止め効果のある化粧下地を使って紫外線から肌を守りましょう。
日焼け止めは、SPF値やPA値によって、紫外線から肌を防御する効果が異なります。
SPF値やPA値を確認して、季節やシーンに合ったものを選びましょう。
シーンに合わせた日焼け止めの選び方は、下記の通りです。
・日常生活での使用:SPF10~20、PA+~++
・短時間の屋外スポーツ・レジャー:SPF20~40、PA++~+++
・炎天下での長時間の外出・マリンスポーツ:SPF30~50+、PA+++~++++
紫外線は季節や天候に関わりなく降り注いでいるため、日焼け止めは年間を通して使うことが大事です。また、窓ガラスなどを通して屋内にも入ってくるため、外出しない日でも日焼け止めは塗りましょう。
日焼け止めの詳しい選び方についてはこちらの記事をご覧ください。
「
SPF・PAってなに?自分に合った日焼け止めの選び方」
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【肌別】スキンケアのポイント
基本のスキンケアの順番は、どの肌タイプでも同じであるものの、肌の状態によって気を付けるべきポイントは異なります。肌タイプ別にそれぞれの特徴とスキンケアのポイントをみていきましょう。
普通肌
水分と油分のバランスが良い、理想的な肌の状態です。
化粧水や乳液・クリームなどのスキンケア用品は、
基本的にはメーカーが推奨する量を塗布すると良いでしょう。乾燥が気になる部位については、重ね付けをするようおすすめします。
今の理想的な肌の状態をキープできるようなスキンケアを心がけることも大切です。季節や花粉などの外部刺激、生理周期などによって肌のコンディションは変化するため、肌の状態に合わせたスキンケア用品を選びましょう。
乾燥肌
水分・油分ともに少ない肌タイプであるため、肌のうるおいを守り、不足分を補うようなスキンケアを心がけましょう。
クレンジング剤を選ぶ際は、
洗浄力がマイルドなミルクタイプやジェルタイプがおすすめです。クレンジング剤なしで落とせるタイプの日焼け止めやファンデーションなどのメイクアイテムを選ぶと、メイクをスムーズに落とせるでしょう。
洗顔後に使用する化粧水は、
保湿力が高いものを選びましょう。乾燥が気になる部分は重ね付けして、最後にやさしくハンドプレスをします。
化粧水を付けたら、美容液や乳液・クリームを肌になじませましょう。乳液・クリームについても必要に応じて重ね付けし、最後にハンドプレスするのがおすすめです。
脂性肌
脂性肌は
皮脂の分泌量が多く、肌のテカリやベタつきなどのトラブルが目立つ肌状態です。
脂性肌になると洗顔に力を入れがちですが、
過剰な洗い過ぎや熱いお湯での洗顔は肌の乾燥を招き、かえって皮脂の分泌量が増える原因となるため注意しましょう。
洗顔料は手のひらでしっかりと泡立て、やさしくていねいに洗います。特に皮脂の分泌量が多いTゾーンから洗っていくのがおすすめです。洗顔後はぬるま湯でしっかりとすすぎましょう。
脂性肌の方は、
洗顔後は化粧水でしっかりと保湿することが大切です。その後、使用する乳液やクリームは油分の多いものを避けるようにしましょう。
混合肌
Tゾーンは皮脂が多いものの、目元や口元は乾燥しがちな肌タイプです。
混合肌は
肌が乾燥しており、それによって皮膚を守ろうとして過剰に皮脂が分泌されていると考えられています。そのため、乾燥肌と同じく混合肌についても、しっかりと保湿ケアを行うことが欠かせません。
化粧水で水分を与えたら、皮脂の過剰分泌を抑制する美容液をなじませ、乳液やクリームで十分に保湿しましょう。
テカリが気になるTゾーンには、乳液やクリームは薄く使用するのがおすすめです。
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+αで取り入れたいスキンケア
「もっとスキンケアに力を入れたい」「肌の調子を整えたい」という方は、スペシャルケアを取り入れるのもおすすめです。基本のスキンケアに+αするだけで簡単にできるスペシャルケアを紹介します。
導入美容液
導入美容液は、次に使用する化粧水や美容液などを肌になじみやすくするために使用します。使うタイミングは、洗顔後すぐ化粧水を肌になじませる前です。
導入美容液を使用することによって、普段使っているスキンケア用品がより肌になじみやすくなり、保湿力が強化されるなどの効果が期待できます。
いつものスキンケア用品を変えることなく、手軽にプラスできるアイテムです。
シートマスク
不織布などに化粧水や美容液を浸したものです。
化粧水タイプのシートマスクは、基本的に洗顔後すぐに使用します。シートマスクで肌に水分をしっかり補ったらたら、その後は美容液→乳液・クリームの順番でスキンケアを行いましょう。
美容液タイプのシートマスクは、化粧水を肌になじませた後に使用します。その後、乳液やクリームでフタをして保湿ケアは終了です。
シートマスクを使う際は、パッケージに記載されている時間を必ず守りましょう。
長時間シートマスクを肌に貼り付けたままにすると、逆に肌のうるおいが奪われてしまいます。
アイケア
目元の皮膚の厚さは顔のほかの部位の1/3程度といわれており、大変デリケートです。シワやたるみなどを予防するためにも、目元専用のアイクリームを使ってしっかりとケアすると良いでしょう。
アイクリームを使うタイミングは、スキンケアの最後、つまり乳液やクリームの後です。適量を守って使用するようにし、指の腹を使ってやさしくなじませましょう。
この際に強くこすらないようにしてください。
使用量が少ないと、アイクリームをなじませるときに摩擦が起きやすいため注意しましょう。
血行促進に効果的な目元のツボを押すのもおすすめです。
リップケア
唇はカサつきやひび割れなどの肌トラブルが起きやすい部位です。
その理由のひとつとして、粘膜の構造に似ている唇は皮膚のターンオーバーが早いことが挙げられます。また、唇は角層が薄く、皮脂腺や汗腺がないことも乾燥しやすい原因です。
唇の乾燥の予防・対策として、リップクリームを使った保湿ケアを行いましょう。夜はたっぷりと、朝はメイク前のスキンケアのタイミングでリップクリームを塗っておけば、唇の乾燥予防になります。
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まとめ
朝と夜ではスキンケアの目的が異なるため、使用するアイテムが一部異なります。まとめると、下記の通りです。
・朝のスキンケア
洗顔→化粧水→乳液・クリーム→日焼け止め
・夜のスキンケア
クレンジング→洗顔→化粧水→美容液→乳液・クリーム
スキンケアの基本の順番を守ることに加え、肌タイプに合ったケアも意識しましょう。また、必要に応じて+αのスペシャルケアも加えると、肌を良い状態にキープするのに役立ちます。
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