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【医師監修】ちょっとひどくて気になるニキビの原因や種類・予防法まで

【医師監修】ちょっとひどくて気になるニキビの原因や種類・予防法まで

症状が進んでしまって痛みを伴ったり赤く腫れあがったりしたニキビは、見た目の悩みだけでなく日常生活にも影響を与えることがあります。重症化する前にどのように対処すれば良いのか、気になりますよね。
今回はちょっとひどくて気になるニキビの原因や正しい対処法や予防法まで詳しく紹介します。つらいニキビに悩んでいる方は、この記事を参考に対策してみてください。痛みニキビが気になったらすぐに皮膚科専門の医療機関に相談に行ってください。
記事公開日:2025年4月23日


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ニキビの種類

痛みや腫れを伴うものは「赤ニキビ」と「黄ニキビ」に代表されます。悪化すると強い痛みになるだけでなく、ニキビ跡の原因になるため、早めのケアが大切です。ここでは、それぞれの特徴や痛みの原因について詳しく解説します。

赤ニキビ

赤ニキビは、ニキビの初期段階である白ニキビや黒ニキビが悪化したものを指します。毛穴の中に皮脂が詰まり、アクネ菌が増殖して炎症がひどくなることで、毛穴の周囲が赤く腫れあがるのが特徴です。
赤ニキビの段階では、まだ膿は溜まっていません。しかし、放置したり誤ったケアをしたりすると、毛穴に膿が溜まった状態である黄ニキビに進行する可能性があるため、注意が必要です。

黄ニキビ

赤ニキビが悪化し、さらに炎症が進行すると黄ニキビになります。毛穴の中に膿が溜まり、赤く腫れた芯の部分が黄色く見えるのが特徴です。膿は細菌と戦った白血球の残骸が溜まったもので、この段階まで進行すると、炎症がより深い部分にまで及んでいます。
黄ニキビができると、クレーター状のニキビ痕が残ることもあります。

 

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なぜニキビに痛みが出るのか?

ニキビの初期段階の白ニキビや黒ニキビは、皮膚の浅い部分の皮脂の詰まりとその周囲のわずかな炎症だけなので、痛みを感じることはありません。しかし、アクネ菌が増殖し、皮膚の深い部分にまで炎症が進行する(赤ニキビの段階)と痛みが生じるようになります。

さらに炎症が進むと、膿が溜まったり(黄ニキビの段階)、さらに皮膚の奥深くまで炎症が広がったりして、強い痛みを伴うようになってしまうのです。

 

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痛くて腫れたニキビができる原因

痛くて腫れたニキビは、ニキビが悪化することで炎症が進行し、痛みや腫れを伴うようになります。ではニキビはなぜ悪化するのか、原因をみていきましょう。

刺激によりニキビが悪化する

日常生活のなかで知らず知らずのうちにニキビを刺激し、悪化させてしまうことがあります。特に、下記のような行為には注意が必要です。

無意識に触れる刺激

ニキビができると、気になってつい触れてしまうことがありますが、触れること自体が刺激となり、ニキビを悪化させる原因になります。

ニキビが気になっても、できるだけ触らないことが大切です。

マスクによる刺激

マスクが肌にこすれたり、触れたりすることでニキビを刺激し、炎症を悪化させることがあります。さらに、マスク内は蒸れやすく、湿気や汗によって肌が刺激を受けやすい状態になるため、ニキビができやすく悪化しやすい環境になります。

感染症対策のためにマスク着用が必要な場合もあります。その場合は、マスク内にガーゼを挟んだり、抗菌効果や抗ウイルス効果のある布マスクを使用したりして、ニキビを増やさないように気を付けます。

メイクによる刺激

ニキビを隠そうとコンシーラーやファンデーションを厚塗りすると、メイク汚れや油分が毛穴に詰まり、さらに悪化させる可能性があります。

ニキビがあるときは、ニキビ対応になっているノンコメドジェニックの下地やファンデーションを使用します。アイメイクや口紅などのポイントメイクをしっかり入れることで,ニキビを目立たなくすることもできます。

髪による刺激

前髪やサイドの髪がニキビに触れると、それが刺激となってニキビが悪化することがあります。

ニキビができているときは、髪がニキビに当たらないようなヘアスタイルを心がけることが大切です。前髪をピンで留める、髪を結ぶなどして、肌に触れないよう工夫するとよいでしょう。

ニキビを潰してしまい悪化する

「早く治したい」と思ってニキビを潰してしまうと、毛穴が傷つき、雑菌が入り込んで炎症が悪化する恐れがあります。

潰した直後は小さくなったように見えても、かえってニキビを長引かせたり、ニキビ痕が残る原因になったりするため、自己判断で潰すのは絶対にやめましょう

【関連記事】
 「芯のあるニキビができたときの対処法は?NG行為も紹介」

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痛くて腫れたニキビをケアするためには

ここでは、痛くて腫れたニキビの適切な対処法を紹介します。

洗顔をていねいに行う

ニキビに痛みや腫れが生じるのは、毛穴の中で炎症が進行することが原因です。ニキビをケアするためには、洗顔をていねいに行い、毛穴の汚れをしっかり落とすことが大切です。

ただし、洗浄力の強い洗顔料を使用すると、肌に刺激となって逆に悪化することもあります。

ニキビができているときは、炎症止め成分が入っている洗顔料を使い、よく泡立てた上でやさしく洗いましょう。きめ細かな泡を作り、ニキビを刺激しないように洗うのがポイントです。

保湿をしっかりする

肌の乾燥も、ニキビを悪化させる要因となります。乾燥によって皮膚のターンオーバーが乱れ、角質が厚くなると毛穴が詰まりやすくなるからです。また、乾燥を防ぐために皮脂が過剰に分泌され、ニキビが悪化することもあります。

保湿については、大人ニキビと思春期ニキビでは、ケアの仕方が異なるため、よく確認しておきましょう。

大人ニキビ乾燥がニキビの原因の一つになるため、肌荒れ対策用の炎症止めや抗酸化作用のある成分が入っているスキンケア製品を使って、しっかりと保湿することが大切。

思春期ニキビ皮脂の過剰分泌がニキビの主な原因のため、保湿は必要であるものの、油分の多いクリームは避けるのがおすすめ。

医療機関を受診する

痛みや腫れのある赤ニキビや黄ニキビは、炎症が進行している状態です。セルフケアのみでは症状を緩和させることが難しいため、皮膚科を受診し、適切な治療を受けることをおすすめします。

特に、黄ニキビまで進行するとニキビ痕が残るリスクが高いため、早めに受診することをおすすめします。

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痛いニキビを予防する方法

ここでは、痛くて腫れたニキビを防ぐための効果的な予防方法を紹介します。

バランスの良い食事をとる

食事の内容は肌の健康に大きく影響します。栄養が偏ると、皮脂の分泌が増えたり、皮膚のターンオーバーが乱れたりしてニキビができやすくなるため、主食・主菜・副菜をバランスよく摂ることを心がけましょう。

特に、ビタミンAやB群やビタミンC、ビタミンEを多く含む食品は、ニキビ予防に効果的とされています。

栄養素 働き 主な食べ物
ビタミンA 皮脂の分泌を抑え、角化を予防する にんじん、かぼちゃ、ほうれん草など
ビタミンB群(B2、B6) 皮脂の分泌を抑え、肌の調子を整える レバー、卵、玄米 など
ビタミンC 抗酸化作用があり、肌の修復を助ける ピーマン、ブロッコリー、イチゴ など
ビタミンE 優れた抗酸化作用がある アボカド、サーモン、うなぎ など


一方で、脂っこい食事や甘いお菓子、ジュースなどは皮脂の分泌を増やし、ニキビを悪化させる可能性があるため、なるべく控えましょう。

睡眠時間をしっかり確保する

睡眠不足も、ニキビができやすくなる原因となります。睡眠中に分泌される成長ホルモンは、肌の修復を促す働きがあるといわれているため、健康な肌を保つには十分な睡眠が欠かせません。

下記のポイントを意識して、質の良い睡眠を確保しましょう。

・寝る前のスマホやテレビを控える(ブルーライトが睡眠の質を低下させるため)
・リラックスできる環境を整える(快適な寝具、アロマなどを活用する)
・規則正しい生活リズムを心がける(毎日同じ時間に寝て、起きる習慣をつける)

ストレスを溜めない生活を送る

ストレスが溜まると免疫力が低下し、ニキビができやすくなります。忙しい日々の中でストレスを完全に避けるのは難しいものの、適度にリフレッシュすることが大切です。

下記のようなことが役立ちます。

・ゆっくり入浴してリラックスする
・趣味や好きなことを楽しむ時間をつくる

自分に合ったリフレッシュ方法を見つけ、ストレスを溜め込まない習慣をつくることが、ニキビ予防につながります。

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まとめ

痛くて腫れたニキビは、炎症が悪化した状態であり、適切なケアをしないとニキビ痕が残るリスクが高くなります。

ニキビを刺激したり、自分で潰したりしないように注意しましょう。洗顔で肌を清潔に保ちつつ、しっかり保湿をすることが大切です。また、バランスの良い食事や十分な睡眠、ストレスを溜めない生活を心がけることで、ニキビの再発を防ぐことにもつながります。

もしセルフケアで改善しない場合は、早めに皮膚科を受診し、適切な治療を受けることをおすすめします。日々のスキンケアと生活習慣を見直し、ニキビを繰り返さない健康な肌を目指しましょう。

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野村皮膚科医院 野村 有子 院長

医学博士。慶應義塾大学医学部卒。横浜市に野村皮膚科医院を開業。
わかりやすい丁寧な指導が評判の関東屈指の人気皮膚科医。
最新の肌診断機器の導入や、アトピー性皮膚炎患者専用モデルルーム、アレルギー対応カフェも併設されている。アトピー性皮膚炎や乾燥性湿疹を中心に、男女を問わず幅広い年代の皮膚疾患の診断、治療を行っている。

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